脱衣所リフォームをお得にするには?リフォーム会社の選び方5つのポイント

脱衣所や洗面所のリフォームを考えている方にとって、「費用はどのくらいかかるのか?」「予算によってどんな工事が出来るのか?」という点は特に気になるところです。今回はこれらの疑問にプラスして、リフォーム会社の選び方や脱衣所リフォームを安くする秘訣をご紹介していきます。

脱衣所リフォームの内容とは?相場費用もご紹介

脱衣所リフォームに関する様々な工事について、費用相場を解説していきます。どんな工事にどの位の費用がかかるのかを知って、脱衣所リフォームをお得にしましょう。

洗面化粧台を交換する

洗面台の交換工事の費用は、洗面台本体価格と施工費用とに分けられます。従来と同サイズの化粧台への変更ではそれほど施工費用がかかりませんが、大きな洗面台にした場合は給排水管工事や床板の張り替え工事が発生することも。

そのため洗面台交換にかかる日数は1日~3日程度となります。洗濯機置き場に隣接している場合は、洗濯機スペースに干渉しないサイズを選ぶことも工事費用を抑える秘訣になります。

工事内容費用相場
洗面化粧台本体
   ローグレード80,000円~130,000円
   ミドルグレード120,000円~200,000円
   ハイグレード220,000円~300,000円
既存洗面台の撤去処分12,000円~20,000円
洗面台設置工事20,000円~40,000円
給排水設備工事10,000円~20,000円

上の表でも分かるように、洗面化粧台本体価格は8万~30万円と大きな幅があります。また実際に既存の洗面台を外して下地に劣化が見られれば、追加で補修工事が発生することがあります。

壁や天井のクロスを張り替える

脱衣所の壁や天井の壁紙は、洗面台付近の汚れやお風呂の湿気によるカビなどが気になります。このような脱衣所の壁紙には、機能性壁紙をおすすめします。

  • 防カビ機能
  • 抗菌機能
  • 調湿機能
  • 防汚機能
  • 防水機能

上記のような機能が付いた壁紙なら、掃除もしやすく汚れやカビも付きにくくなります。壁紙のみの張り替えであれば、1日~2日程度で工事が終了。ただし洗濯機や洗面台の移動を伴う工事の場合は、工事前日からの準備が必要になることがあります。

したがって壁紙を貼り換えるなら、同時に洗面化粧台の交換も一緒に行うと時間や費用の節約になりますね。 大多数の住宅にある脱衣所の広さは1坪から3坪程度と言われています。広さ別の壁紙貼り替え工事の費用相場はこのようになります。

脱衣所の広さ(坪)/壁面積(㎡)費用相場
1坪/8㎡6,400円~16,000円
1.5坪/12㎡9,600円~24,000円
2坪/18㎡15,000円~36,000円
2.5坪/20㎡16,000円~40,000円
3坪/24㎡19,000円~48,000円

床板を交換する

壁と同様、脱衣所の床にも汚れやカビが付いて落ちにくくなります。特に浴室に接している脱衣所の床下では、湿気により下地材や基礎部分に腐食や錆が発生していることも。住宅の構造自体にかかわる部分なので、定期的にリフォームしたいですよね。

そこで床板を剥がして床下を点検できるまたとないチャンスと考えて、専門業者にしっかり見てもらいましょう。床板交換工事にかかる日数は一部のみであれば1日程度、全面張り替えに伴う洗濯機などの移動がある場合は2日程度と考えましょう。下の表は脱衣所の平均的な広さ、約1.5坪当たりの工事費用相場です。

工事内容(1.5坪・約5㎡当たり)費用相場
既存床材処分費用5,000円~
 フローリング材張り替え40,000円~50,000円
 クッションフロア張り替え20,000円~30,000円
 フロアタイル張り替え30,000円~40,000円

上記の工事には床材費や施工費、養生費や荷物移動費を含んでいます。床板を剥がしてみて腐食などが発生している場合は追加で補修工事費用がかかります。

脱衣所スペースを広げる

狭くて収納が少ない脱衣所を広くしたいという方には、スペース拡張工事をおすすめします。間仕切り壁などを移動させて脱衣所を広くすることで、新たな収納スペースや使いやすい空間が生まれます。

これらの工事にかかる日数は2日~3日程度を目安にして下さい。壁を解体して部屋全体を拡張、新たに床材を張り壁紙を貼り換えなければならないため大規模なリフォームとなります。

工事内容費用相場
既存壁撤去処分工事100,000円~150,000円
壁新設工事80,000円~100,000円
クロス張り替え工事1,500円/㎡
床材張り替え工事4,000円/㎡
  合計200,000円~300,000円

但し家の構造上撤去することができない柱や梁が脱衣所近辺にある場合は、たとえリフォームしても部屋の形が変形してしまうことも。またユニットバスの浴室の場合は浴室側の壁が動かせないため、それ以外の部分の壁を動かす必要があります。

入口扉の交換

脱衣所へ入るための扉交換工事ではドア本体のグレードや、ドア枠も一緒に交換するかによって費用が変わります。既存のドアが特注品だった場合は、新しく交換する既製品のドアと規格が合わないことも。そのような時にドア枠とドアを新設しなければなりません。

入口扉には主に開き戸・引き戸・中折れ戸の三種類があります。それぞれの特徴はこちらです。

入口扉の種類特徴
開き戸押したり引いたりして開閉するドア
片引き扉では引いたときに壁にデッドスペースが発生する
引き戸横にスライドして開閉する扉
引き込み戸は壁の中に扉が入るので壁部分を有効活用できるが
壁の工事費用がかかるため価格が上がる
中折れ戸真ん中部分が折れ曲がって開閉する扉
Vレール式なら比較的安価だが、上吊り式は価格が上がる

開き戸から引き戸へリフォームする場合は、開き戸から開き戸へ交換する場合とそれほど費用に差が出ません。扉本体のグレードや工事種類別の費用相場はこちらです。

工事内容費用相場
ドアのみ交換(シンプルタイプ)30,000円~50,000円
   〃  (ハイグレードタイプ)80,000円~100,000円
ドア+ドア枠交換(シンプルタイプ)80,000円~100,000円
    〃   (ハイグレードタイプ)150,000円~180,000円

暖房ユニットの設置

脱衣所をより快適にするなら、暖房ユニットを設置してみてはいかがでしょうか?冬はあらかじめ温めておけるので、ヒートショックを防止できます。また夏場は涼しい風が出てくるので、湯上りの汗もサッと引いてくれそうですね。

さらに機種によっては暖房の立ち上がりが早い遠赤外線を採用したカーボンヒーターや、人が入ってくると自動で電源が入る人感センサー付きの暖房ユニットがあります暖房ユニット設置工事の費用相場はこちらです。

工事内容費用相場
脱衣所暖房機(壁掛けタイプ)40,000円~60,000円
取付工事費16,000円~30,000円
  合計56,000円~90,000円

予算別の脱衣所リフォーム内容や工期とは

脱衣所リフォームの場所ごとの費用相場が分かったところで、予算別のリフォーム内容を見ていきます。自分の予算でどの程度のリフォームが可能か知ることで、より具体的にリフォーム内容を決められます。

20万円未満なら洗面台+壁紙交換が可能

脱衣所リフォームを20万円までで抑えたいという方には、洗面台交換と壁紙貼り替え工事をおすすめします。シンプルな機能の低価格な洗面台や量産品の壁紙を使えば10万円前後でリフォームできることも。さらに床材の張り替え工事も含めて20万円程度で収まるようにすることも可能です。

脱衣所の大部分を占める壁紙や床板、使用頻度が高い洗面台を交換するだけでも空間の雰囲気は大きく変わります。全ての工事を行っても2~3日程度で完了するので、住みながらのリフォームも可能になります。

20~50万円ならハイグレードな商品が選べる

脱衣所リフォームの中心価格帯は20万~50万円程度です。便利な機能が付いたスタンダードタイプの洗面化粧台への交換、壁紙や床板の張り替えを同時に行えます。

この予算では色や機能にこだわった好みの洗面台が選べるので、女性にとってはうれしいですね。施工にかかる日数は1~3日ほどです。ただし床の下地が湿気などで腐食している場合は追加で補修工事が発生しますので、追加になった場合の目安費用もあらかじめ業者に確認しておくことをおすすめします。

50万以上なら収納棚設置や拡張工事も可

50万円以上のリフォーム予算があるなら、洗面台付近に大きな収納棚を新設することも可能です。また次のような工事も予算内で出来るので参考にして下さい。

  • 床のバリアフリー工事
  • 洗面台脇に収納棚を設置
  • 洗面台を他の場所へ移動
  • 洗面台の2台置き
  • 高グレードの洗面台や内装材へ交換

特に洗面台の場所を移動する場合や洗面台を2台並べて設置する際には給排水工事を伴うため、工事費用が高額になります。

脱衣所リフォームを安くする秘訣とは?

では脱衣所リフォームを少しでも安くする秘訣は何でしょうか?5つのポイントから見ていきましょう。

ユニットタイプの洗面台にする

脱衣所リフォームの費用を抑えるには、ユニットタイプの洗面化粧台を選ぶようにしましょう。洗面台にはユニットタイプ・システムタイプの二種類があります。

面化粧台の種類特徴
ユニットタイプ洗面化粧台鏡や洗面ボウル、扉収納が一体となった洗面台
サイズ展開が豊富でほとんどの脱衣所に設置できる
システムタイプ洗面化粧台カウンターや洗面ボウルなどを自由に組み合わせて選べる
インテリアにこだわりたい人におすすめ

住宅設備メーカーでは、様々なグレードやサイズのユニットタイプ洗面化粧台がラインナップしています。一方のシステムタイプは好みの材料を一つ一つ選べることから、価格が高くなりがちです。

そのため脱衣所リフォーム費用を抑えたい方は、ネットで探したり特売品を見つけるなどして、なるべく低価格の洗面化粧台を使いましょう。

リフォームするなら丸ごと一度に行う

リフォーム費用を抑えたいなら、脱衣所全体を一気に行いましょう。リフォーム会社が打ち出している「脱衣所丸ごとリフォームパック」や「洗面所リフォームセットプラン」などのプランを使うのも一つの手です。

これなら洗面化粧台の交換や壁紙、床板の張り替えなどをお得にできますよ。また予算内で収まる工事をしてくれる業者もいるので、具体的な計画が立てやすくおすすめです。

バリアフリー化工事で助成金を利用

介護保険の助成金を利用して、脱衣所のバリアフリー化工事を行う方法もあります。要支援や要介護認定を受けている家族が居るご家庭で、介護しやすいようにするための工事が対象となります。

  • 車いすが通れるようにするための入り口拡張工事
  • 廊下と脱衣所の段差を解消するバリアフリー化工事
  • 転倒防止のため滑りにくい床材へ変更

これらの工事は国の介護保険制度を利用すれば、自己負担が少なく脱衣所リフォーム工事ができます。また自治体によっては「バリアフリー化整備金」や「高齢者住宅助成金」 などの名称で助成金が受けられます。詳しくはお住いの市区町村までお問い合わせください。

複数の業者へ見積もりを依頼

リフォームする際は何件か業者をピックアップして、見積もりをもらいましょう。その場合には実際に現状の脱衣所を見てもらって、工事内容もはっきり伝えて下さい。リフォーム工事にかかる相場の金額が知れますし、工事の内訳が妥当かどうか判断できます。

中には必要のない工事を勧めてくる業者もいるため、お願いする側もあらかじめ勉強しておくことが重要です。価格の安さはもちろんですが、質問に丁寧に答えてくれるか、対応はどうかもチェックの対象です。

自社施工のリフォーム業者を選ぶ

リフォーム費用を抑えるには、その工事に強い業者を選ぶことがポイントになります。特に自社ですべて施工を行える業者なら、余計な中間マージンが発生しないため価格を抑えられます。

中には洗面台メーカーと提携して、安く大量に仕入れているリフォーム業者もいます。また型落ち品や特売品なども扱っている業者なら、さらにリフォーム費用を抑えられそうですね。このようにリフォームをお願いする場合は、自社で施工をしている専門の業者に依頼すると結果的に費用を安くできます。

リフォーム会社のかしこい選び方5つのポイント

実際にリフォーム業者を選ぶ際には、どのようなポイントを気にすればいいのでしょうか?リフォームを成功させるにはまず業者選びから。しっかりとリフォーム業者を選んで、キレイな脱衣所にリフォームしてもらいましょう。

工事実績が豊富で希望のイメージに合うか

リフォーム会社を選ぶ際には、その工事の実績がある業者を選びましょう。外壁工事や屋根工事、内装工事や住宅設備工事などリフォーム会社によって得意な工事が異なります。

特に専門的なリフォーム工事を得意としている業者なら、価格にも反映してきます。そのためにも業者を選ぶ前には、会社のHPなどで過去の施工実績を見てみましょう。その実績を見ればその業者がどんな工事を得意としているのか一目で分かりますよ。

住宅の状況を調査して適切なプランを提示するか

見積もりを取る前にはキチンと現状を調査して、適切なリフォームプランを提案してくれるかもポイントになります。工事実績が豊富な業者であれば、顧客の様々な要望にも応じてくれ、適切なプランを提案してくれるはず。

逆にいい加減な業者は、工事実績がそれほどないのにかかわらず具体的な説明がないまま工事に入ることがあります。結果として希望とかけ離れた仕上がりになってしまい、後悔してしまうことも。

業者に見積もりを依頼するということは業者と自分とのお見合いだと考えて、信頼して工事を任せられるか厳しくチェックすることが必要に。単に工事費用が安いというだけでなく、適切なプランを提案してくれるかも重要な判断基準にしましょう。

質問に対して的確に回答してくれる

見積もりの内容や工事に関して不明な点を質問した時に、的確に答えてくれる業者は信頼できます。一方で難しい専門用語を多く使ったり、分かりにくい説明をする業者は、工事中や工事後にトラブルになる恐れが。

顧客の要望を工事に取り入れ、具体的なリフォーム後のイメージを共有していくためにも業者とのコミュニケーションはとても大切です。こちらの質問に分かりやすく答えてくれるかというのも、業者を選ぶ際のポイントになります。

地元密着型なら小回りがきく

お住いの地元から近い業者なら小回りが利いて、いざという時にもすぐに駆け付けてくれますよ。もし同じような見積金額で提案内容や相性も問題ないなら、よりお住いの場所に近い業者を選ぶことをおすすめします。

リフォーム工事は見積もりから打ち合わせ、契約や工事完成まで長い時間を要します。その点でも車で時間以内の場所にあるリフォーム業者を選ぶと良いでしょう。

保障やアフターサービスが充実しているか

最後にリフォーム後のアフターサービスや無料修理などの保障が充実している業者を選ぶようにしましょう。その確認を怠ったたがために、工事後の欠陥を見つけても泣き寝入りなどという事態が発生するこることも。

リフォーム工事は新築と違い、法的に保証を求めることはできません。そこでリフォーム会社が独自に工事保障や設備に関する保証を設定しています。工事種類別に保証期間を定めて対応しているほか、「リフォーム瑕疵担保保険」などの保険に加入している業者もあります。