スペースを狭めずに収納を作りたい!リビング収納リフォーム実例集&成功のポイント

家族が集まって日中多くの時間を過ごすことが多いリビングでは、いつの間にか物が増えてしまいがちです。そこでリビングのスペースを変えずに収納を増やすリフォームがおすすめ。リフォーム費用の相場や収納のポイントなどもご紹介しますので、リビング収納を増やす際の参考にしてください。

スペースを変えずに収納を増やすには?リビング収納実例7選

こちらではリビングの広さを変えずに収納を増やす方法を7つご紹介します。デッドスペースを収納に変えることで、より快適なリビングに生まれ変わるはずです。

テレビ台を兼ねた天井までの壁面収納

ほとんどのお宅のリビングにはテレビが置いてあります。そのテレビを置く台を兼ねて壁面収納を作れば、収納力が大幅にアップするはずです。テレビから天井までの空間というのは歩くのに邪魔にならないので収納場所として特におすすめ。

中央のテレビ台を囲むように天井までの棚を設置することで、家具と家具との無駄な隙間を生み出さず、毎日の掃除もしやすくなります。壁面収納の大きなメリットは無駄のない設計ができるということ。壁面スペースを有効に使い床から天井までの大容量の収納を確保しましょう。

さらに壁面収納にLED照明などを組み込めば、間接照明にもなります。リビングをおしゃれで雰囲気のある空間にしてくれるアイデアです。

ただし高さのある壁面収納は地震時に物が落ちてこないようにキチンと対策をしましょう。テレビに転倒防止の金具を付けるのはもちろんですが、収納の扉を耐震ラッチ付きのものにするだけで、地震時に物が落ちてくる心配がありません。

壁の凹みを利用した壁埋め込み型収納棚

リビングの壁の一部にくぼみをつけて、そこに埋め込み型の収納棚を設置する方法があります。奥行きが浅い収納棚はちょっとしたディスプレイスペースや本棚としても使え、壁面から出っ張らないので邪魔にもなりません。

取り付ける棚は高さや位置を自由に調整できるのもメリット。ただし壁がコンクリートの場合や筋交いなどが入っている壁には取り付けることができません。あらかじめ業者に取り付けられる壁の場所を確認してください。

使わない和室をウォークインクローゼットに

使っていない和室をウォークインクローゼットにするリフォームもおすすめです。最近ではリビングと続き間になっている和室がある建売住宅が増えています。当初は客間としてや子供の遊び場として使うはずだった和室が、いつしか物置状態になっているというお宅も多いのではないでしょうか?

そんな使い勝手の悪い和室は思い切ってウォークインクローゼットに変身させましょう。4.5畳から6畳の和室を全て収納にすることで、おもちゃや大きなスーツケースといったかさばる物や重い物などもしまえます。

クローゼットの内部に壁付けで棚やポールハンガーなどを設置すれば、子供部屋や寝室に入りきらない洋服も収納できます。またキッチンが近くにある場合は、一部をパントリーとして保存食や買い置きの食品なども置けます。

小上がり和室・畳コーナー下を収納スペースとして利用

リビングダイニングのイスを一部畳コーナーにして、その下に収納を作るという方法があります。またLDKの一角を小上がり和室のように、畳が敷いてある収納を置くという手段もおすすめ。

どちらの場合も収納は畳の下にありますので、リビングスペースはそのままに収納を増やすことが可能です。リビングに和室がないお宅では、収納付き小上がり和室を作ることで、仏壇や神棚も自然に納まるのではないでしょうか。

パソコンコーナーにもなる収納棚を設置

リビングにパソコン台があるという方はパソコンデスク付きの収納棚を設置してみましょう。周辺にはプリンターやコピー用紙、FAXや固定電話などをまとめて収納可能。配線なども収納の裏側に隠れるので、すっきりとした印象になります。

奥行きが取れない場合はパソコンデスクの天板を跳ね上げ式にしましょう。パソコンを使用する時のみ天板を手前に下せば、普段は邪魔にならずホコリも入りません。テレビの壁面収納にパソコンコーナーを設ければ、さらにスペースの節約にもなります。

デッドスペースを収納にリフォーム

リビングを見渡すとあらゆる場所に隙間があります。そのようなデッドスペースを収納にリフォームしてみませんか?特に四角ではない変形リビングでは、デッドスペースが生まれがち。

帰宅時にコートやバッグを収納出来るクローゼットを作ったり、読みかけの本やお気に入りのCDをディスプレイしたりと、収納方法はあなた次第。リビングに収納になりそうなデッドスペースがないかぜひ探してみてください。

床下収納を新たに作る

キッチンでおなじみの床下収納をリビングにも作るというリフォームがあります。床下収納とは床に扉を付けて収納として活用する方法で、「固定型」「スライド型」「和室型」の3種類が主にあります。

床下収納の種類特徴
固定型蓋を開けると収納ボックスになっているタイプ。
昔の台所によくある形で一番費用がかからない。
スライド型複数の収納ボックスがあり、その蓋をスライドで動かせる。
大量の荷物を収納する時に便利。
和室型畳一畳分が収納になっていて収納場所が目立たないタイプ。
通常の床下収納より長さがあるので、長いものを収納できる。

リビングの続き間に和室がある方におすすめなのが和室型の床下収納。畳1畳分が大容量の収納になっているので、季節ものや長いものでもすっぽり入れられます。油圧式の金具を使用しているので、女性でも簡単に畳を持ち上げられます。

リビング収納リフォームの費用相場

リビング収納におすすめなリフォームについて、費用の相場を詳しく解説していきます。予算を考える際の参考にしてみましょう。

壁面収納を設置

壁面収納を設置する場合は、そのサイズや使用する部材により費用が大きく変動します。またデザイン性に優れたレイアウト自由の壁面収納では、価格が高めになります。

工事内容費用相場
壁面収納(幅200㎝)30万~40万円
壁面収納(幅360㎝)50万~60万円

一般的な壁面収納の相場は幅200㎝のもので30万~40万円、幅360㎝では50万~60万円ほどになります。ただ合板などを使用して、現場で大工さんが作る造作家具でリフォームした場合は約20万円ほどで仕上がることもあります。

壁埋め込み型収納棚を造作

壁埋め込み型の収納棚を造作してもらう場合、既存の壁を壊す必要があるため、収納自体の価格に内装工事がプラスでかかります。

工事内容費用相場
壁埋め込み型収納棚設置10万~30万円

壁埋め込み型収納棚の設置工事は10万~30万円ほどが相場となります。

和室をウォークインクローゼットにリフォーム

リビングにある和室をウォークインクローゼットにリフォームする場合、大がかりな工事となるため費用がかかります。

工事内容費用相場
ウォークインクローゼットにリフォーム35万~50万円

ウォークインクローゼットにリフォームする費用は35万~50万円程度かかります。クローゼットの内部に棚やハンガーを多く設置すると費用が高くなります。また扉の有無でも費用が変わりますので、事前にきちんと見積もりを取りましょう。

下部が収納になっている小上がり和室

リビングスペース自体に手を加えず、畳コーナーや小上がり和室を新たに設置する場合の費用はこちらです。

工事内容費用相場
小上がり和室(3畳)15万~20万円
小上がり和室(4.5畳)20万~28万円
畳コーナー造作25万~30万円

3畳の小上がり和室は15万~20万円前後、4.5畳では20万~28万円が相場です。ダイニングの一角を畳コーナーにする場合は25万~30万ほどかかります。

パソコンデスクになる収納棚

リビングの壁にパソコンデスクとして使える収納棚を設置した際の費用はこちら。

工事内容費用相場
PCコーナー付き収納棚20万~30万円

パソコンコーナー付き収納棚の設置工事では、棚の大きさにもよりますが20万~30万円ほどでリフォーム可能です。テレビの壁面収納にパソコンコーナーを含めると費用を抑えられるのでおすすめです。

デッドスペースを収納にする

デッドスペースを扉付き収納にリフォームする際の費用相場はこのようになります。

工事内容費用相場
デッドスペースを扉付き収納にリフォーム20万~30万円

スペースの広さやリフォームの方法により費用が変わりますが、20万~20万円ほどで可能です。

床下収納新設工事

リビングの床下に床下収納を新たに設置する場合は、入れるものによって収納の容量を選びましょう。

工事内容費用相場
床下収納新設10万~15万円

床下収納新設リフォームは10万~15万円ほどでリフォームできます。

リビング収納をリフォームする際のポイントとは?

リビング収納を新たに作るリフォームにはいくつかの注意点やポイントがあります。収納上手になるための秘訣もご紹介しますので、リビング収納リフォームが完成した際にはぜひお試しください。

マンションでのリフォームは管理規約を確認

マンションでの収納リフォームは、必ず管理規約を確認するか管理組合に問い合わせてから行いましょう。マンションの構造上問題ないかを確認するだけでなく、そもそも壁や柱に手を加えられない可能性があるためです。

マンションの場合、一戸建てと違って壁や柱は共用部分として勝手に工事ができないことがあります。そのような場合は、ネジなどで固定する壁面収納の設置が難しくなります。もしどうしても壁面収納をリビングに設置したいという方は、天井と床で突っ張るタイプのリビングボードや収納家具を選ぶようにしましょう。

見せる収納と隠す収納のバランスを考える

リビングでの収納を成功させるには、見せる収納と隠す収納のバランスを考えることが重要。この「見せる」と「隠す」を上手に取りれて、メリハリのあるリビング収納を目指しましょう。

見せる収納の利点はどこにあるか一目で分かり、見た目でも楽しめるということ。一方で色や素材を統一しないと乱雑に見え、置物などを出しっぱなしにしておくとホコリが溜まりやすく、掃除の手間がかかってしまいます。

見せる収納を成功させるには、スペースいっぱいを使わず余裕をもって収納することが大切。また置くもののテイストを統一して、テーマカラーを3色ほどにすると見た目がすっきりと良くなります。インテリア性が低い物は隠す収納にするなど、見せると隠すを上手に使いこなすようにしましょう。

隠す収納のメリットは、扉や引き出しの中にしまうというとこで見た目がすっきりとして掃除が楽なことです。しかしどこに何があるか分からなくかったり、しまうのが面倒になることも。

それを解消するには物の場所を決めたり、収納のアクションを少なくするようにしましょう。また扉の中は細かく分類せずに、取り出しやすくする工夫が必要です。リビングにあるものや収納棚のサイズに応じて見せる収納と隠す収納のバランスを考えてみてはいかがでしょうか。

収納扉は場所に合わせて選ぶ

収納リフォームで大切なのは、収納を置く場所に合わせて扉の開き方を選ぶということ。通路や人が良く通る場所の収納扉を片開きや観音開きにすると、扉を開けっぱなしで通る人の邪魔になったり、体がぶつかったりしてしまいます。かといって棚の一つ一つに扉の付いたタイプにすると、探している物が見つかるまで扉を開けたり閉めたりの動作が面倒…という場合も。

そこでおすすめなのは、家族の頭の高さ以下の収納棚を引き戸にするという方法。引き違いの二枚扉にすれば中のものも取り出しやすくなります。そして天井付近の収納棚には開き戸タイプの扉を付ければ、人の邪魔になることもありません。

収納の扉はこのように場所や高さに合わせて選ぶと使い勝手が良くなります。収納扉の種類に迷ったら、扉の開け方に注意してみましょう。

収納の容量は余裕を持たせる

収納の容量は余裕を持たせておくのが収納上手になるポイントです。大きな壁面収納を付けたからと言って、ぎゅうぎゅうになるまで物を詰め込んでしまうと、いざという時に必要なものが取り出せなくなります。運よく取り出せたとしても、今度は戻すのが難しくなりついその辺に置いてしまう…なんてことも。

収納に十分な余裕を持たせておくと探すときにも手間取らず、使い終わって戻す際にも面倒になりません。またふいの来客が来た時でも、余裕があれば床に散らばったものをちょっと隠しておけます。

マックスの収納能力を10としたときに、8割ほどの収納にとどめておくのがポイント。新しく収納棚を設置した際には、使うものと使わない物を仕分けして使わない物は処分すると余裕を持った収納になります。

しまいたい物に応じた収納を作る

収納したい物のサイズや形に応じた収納を作ることも、収納上手になるポイントです。収納したい物と収納のサイズが合っていないと、棚の奥にデッドスペースが出来たり、棚と棚の間に隙間ができてしまうことも。

このようなことが起こらないように棚は高さを細かく変えられるタイプにするか、あらかじめしまいたい物に合った収納を作ることが重要です。奥行きが深すぎる収納にはスライド棚を取り付ければ、棚の奥にも物を置けて取り出しやすいのでおすすめです。

リビング収納をお得にするには?

リビングのものをスッキリ納める収納のリフォームをお得にするには、どのような方法があるのでしょうか?

価格が安いユニット家具を活用

さまざまなパーツを組み合わせて作るようなユニット家具は、費用を抑えられ組み立ての手間が省けるのでおすすめ。最近ではユーザーのニーズや住宅事情に合わせて、メーカー各社が色やデザインにこだわったユニット家具を生み出しています。

既製品でもあるため費用はオーダー家具や造作家具ほど高くありません。またサイズや棚の微調整なども可能な種類が多くあるため、リビングの広さやテイストに合わせられるのが大きなメリットです。

収納リフォームが得意な業者に依頼

収納リフォームはこそれが得意な業者に依頼すると費用を抑えられます。独自のルートやツテで、安い部材や材料を仕入れられるほか、これまでの経験に基づいた思いがけない収納アイデアをアドバイスしてくれるでしょう。

また自社で職人を雇っている業者なら、下請けに出す余分な費用がかかりません。専門の営業マンがいない小規模の工務店は人件費を抑えられたり、余分な広告費を掛けないことで工事費が安くなることがあります。

リフォームを成功させるには業者選びも重要。実績の豊富な業者に依頼してあなたのリビング収納リフォームを成功させましょう。