トイレの耐用年数は15~20年ほどです。最近のトイレは多くの種類がありおすすめの最新機能が搭載されています。お宅のトイレも新品に交換して、快適な空間に生まれ変わらせましょう。
便器の種類やグレードごとの本体価格を解説!

トイレには便器の形や洗浄方式、排水方式によって様々な種類があることをご存知ですか?トイレの交換リフォームを依頼する前に、トイレについての知識を身に付けましょう。
トイレのタイプは4種類ある
トイレとタンクの形状によって、4種類のタイプに分けられます。それぞれにメリットやデメリットがありますので特徴をよく掴んで、お宅に合ったトイレを選びましょう。
組み合わせ便器は独立した形状
組み合わせ便器はタンクと便器が別々になっているトイレです。タンク上部に手洗い場を付ける、便座を温水洗浄タイプにするなどのカスタマイズが可能。組み合わせ便器のメリット・デメリットはこちらです。
【組み合わせ便器のメリット】
- 本体価格が比較的安い
- どちらか一つが壊れても別々に修理可能
- タンクと便器の組み合わせが自由でカスタマイズしやすい
【組み合わせ便器のデメリット】
- タンクと便座の隙間にホコリがたまりやすい
- タンクの裏側の掃除がしにくい
- 便座を別途準備しなければいけない
一体型トイレはタンクと便器が一体
タンクと便器が一体になった形のため、すっきりと洗練された印象のトイレです。こちらのメリット・デメリットは以下のようになっています。
【一体型トイレのメリット】
- タンクと便器の境目が無いため掃除がしやすい
- タンクレストイレよりも本体価格が安い
- モダンですっきりとした印象になる
【一体型トイレのデメリット】
- タンクと便器のどちらかが壊れた際、一方のみを交換できない
- 壊れた場合に費用や手間が余分にかかる
デザインにこだわるならタンクレストイレ
タンクレストイレとは、文字通りタンクが無い便器のみのトイレです。水道から直接水を引き込んでいるため、圧迫感を感じさせないトイレになります。
【タンクレストイレのメリット】
- タンクが無いので空間が広くなる
- 圧迫感がなく見た目がすっきりする
- 多機能な最新モデルから選べる
【タンクレストイレのデメリット】
- 組み合わせ型や一体型と比べると本体価格が高い
- 故障した時、便座のみを交換できない
- タンク上部の手洗いが設置できないため、手洗い場を別に作る必要がある
- 電気で水を流すため、停電時は排水できない
システムトイレは自由度がアップ
システムトイレとは、トイレ本体と手洗いや収納がセットになったセミオーダー可能なトイレを指します。トイレ全体の雰囲気を変えられると、リノベーションに人気です。
【システムトイレのメリット】
- 収納を増やせスタイリッシュに見せられる
- タンクレストイレ+手洗い器設置のリフォームにおすすめ
- セミオーダーなので、自由度が高い
【システムトイレのデメリット】
- 既存トイレの給水・排水管を分離させる工事が必要
- 壁や床の張り替え工事も追加になる
最近のシステムトイレはトイレと手洗い器の排水を共有できるようなタイプもあるので、それほど大がかりな工事にはなりません。システムトイレに内装工事を追加しても1日程度で工事は終了します。
便座のグレードによって機能や価格が異なる
トイレの便座のグレードによっても様々な機能あり、その機能に応じて価格が異なってきます。最近では便座を温められる暖房便座やウォッシュレットで知られている温水洗浄便座が標準になりつつあります。これら以外にも最近はトイレに様々な機能があることをご存知ですか?
便座やトイレの機能 | 詳細 |
オート開閉 | 人感センサー搭載でフタの開閉を自動で行う |
オート洗浄 | 洗剤を使ってトイレを洗浄する |
多機能洗浄 | 好みの洗い方に合わせた洗浄方法が選べる |
節水 | 少ない水でもしっかり便器を洗浄する |
温風乾燥 | 洗浄したおしりを温風で乾燥する機能 |
自動脱臭 | イオンの力で匂い原因菌を除去したり、匂いを脱臭する機能 |
自動ノズル洗浄 | 自動でノズル部分を洗浄する |
瞬間暖房便座 | 使う時だけ便座を温めて無駄な電力を軽減 |
部屋暖房 | 温風で室内全体を温める |
夜間ライト | 便座の位置を知らせる夜間用のライトで眠気を覚ましにくい明るさ |
上記のような機能は、各トイレメーカーにより名称は異なります。一般的にこれらの機能が多ければ多いほど、便座やトイレの価格は高くなります。
洗浄方式は5種類ある
トイレの洗浄方法によっても種類が異なります。洗浄方式は全部で5種類。それぞれに汚れの落としやすさや洗浄音の大きさなどが変わります。
洗浄方式 | 特徴 |
洗い落とし式 | 排水路の穴から水を出し、勢いで排水をするタイプ。 水がたまる面が少ないため汚物が付着しやすい。 |
サイホン式 | 水を吸い出す力と水の重力で排水する。 付着した汚物が洗い流されない場合がある。 |
サイホンゼット式 | サイホン式よりも流水力や吸引力を強めたタイプ。 汚物がキレイに流れ、付着することはほとんどない。 |
サイホンボルテックス式 | 渦を発生させながらサイホン作用で流す。 高い水圧が必要となるため、 二階以上のトイレでは音が気になることも。 |
トルネード式 | トイレの縁部分にある穴から水を出し勢いよく排水。 トイレの洗浄も同時にでき、洗浄音が静か。 排水量を節約できるので環境にも優しい。 |
排水形式による違い
排水形式とは、便器を洗浄する際に流れた水が通る排水管の接続方法のこと。これは大きく分けて戸建て住宅とマンションとで異なります。それぞれの特徴は以下の通りです。
排水方式 | 詳細 |
床排水方式 | 便器の横や下に排水管が接続され、戸建て住宅に多い。 排水管があらわになっていないためすっきりした見た目。 |
壁排水方式 | 便器の後ろ側に排水管が接続されており、マンションに多い。 排水管を壁の中に隠したり収納で隠すなどの工夫が必要。 |
トイレを交換する場合は現状の排水方式がどちらになっているのか、あらかじめ確認することが必要となります。
トイレ交換工事の費用相場や内訳・日数とは?

では実際にトイレ交換にかかる費用の相場や工事日数を見ていきます。トイレ交換に付随する手洗い場設置やドア交換の工事費用もご紹介しますので、リフォームの参考にしてください。
トイレ交換にかかる費用の相場は?
トイレ交換にかかる費用は以下のようにして計算できます。
トイレ交換費用=トイレ本体価格+既存トイレ処分費+設置工事費
まずはトイレ本体の価格について、トイレの種類ごとに相場を見ていきましょう。
トイレ本体の種類 | 費用相場 |
組み合わせトイレ | 20,000円~40,000円 |
シンプルタイプ | 50,000円~ |
温水洗浄便座 | 100,000円~ |
タンクレストイレ | 100,000円~300,000円 |
一体型トイレ | 50,000円~150,000円 |
システムトイレ | 200,000円~400,000円 |
次に既存トイレの処分費や新規トイレの設置工事費はこのようになっています。同時に壁紙貼り替えや床材張り替えが発生した場合の費用は以下の通りです。
工事内容 | 費用相場 |
既存トイレ処分費 | 3,000円~10,000円 |
設置工事費 | 20,000円~200,000円 |
和式から洋式へ | 250,000円~400,000円 |
壁紙貼り替え | 30,000円~50,000円 |
床材張り替え | 30,000円~60,000円 |
ここで注意すべきなのは、和式便器から洋式便器への交換です。和式と洋式では配管の位置やトイレの構造が異なるため、配管移設工事が発生します。そのため洋式便器を交換するだけの工事と比べて大がかりな工事となり、その分費用も高くなります。
工事の手順とは?
続いてトイレ交換の手順について見ていきましょう。こちらは洋式から洋式へ便器のみを交換する際の手順です。
- 壁や床の養生
- 既存便器の撤去
- 新しい便器の設置工事
- 給排水接続・電気工事
- 養生撤去・清掃
配管に老朽箇所が見つかった場合は追加で配管交換工事が発生します。またトイレをタンクレスにしたなどトイレの形が変わった場合、これまで見えていなかった床があらわになります。汚れが目立つこともあるため、床板張り替えも考えておきましょう。
次に和式便器から洋式トイレへリフォームする際の手順です。こちらは配管の位置を変更したり、壁紙を貼り替える工事が追加されます。
- 壁や床の養生
- 既存便器の撤去
- 洋式トイレ設置
- 汚水位置換え配管工事
- 電気工事
- 壁や床のリフォーム
- 養生撤去・清掃
また床材を剥がして下地や骨組みに傷みがある場合は、補修工事が必要となります。和式から洋式へのトイレリフォームは便器のみ交換と異なり大掛かりな工事が必要になるため、完了までに2~3日かかることもあります。
手洗い場の設置やドア交換にかかる費用
タンクレストイレや手洗い場がないタンクを選んだ場合、手洗い場を新しく設置しなければなりません。またドアも一緒に交換する際の費用相場はこちらです。
工事内容 | 費用相場 |
手洗い場の新設 | 120,000円~200,000円 |
ドア交換工事 | 40,000円~180,000円 |
手洗い場を新しく設ける場合、まず確認すべきなのはトイレ内のスペースです。手洗い場は通常、トイレの手前やドアの付近に設置することが多いのですが、ドアを開閉した時に邪魔にならずに出入りできるか?動線を確保できるか?がポイントになります。
ドアの交換工事では、ドア本体の価格が費用に大きく反映されます。またドアのみを交換するのか、ドアとドア枠を一緒に交換するかによっても価格が変動します。
トイレ交換工事はその日のうちに終わる
通常のトイレ交換工事のみでしたら、半日から1日程度で工事が終了します。ただし先にご説明した通り、和式から洋式へ変更する場合や大規模な改修工事が必要になる場合は2~3日程度かかることもあります。詳しくは現状を見てもらった業者にお問い合わせください。
トイレ交換工事自体はその日のうちに終わりますが、セミオーダーのシステムトイレなどは工事を契約してからトイレを発注、メーカーで製造して納品という流れになります。それ以外のトイレでもメーカー欠品中ということも考えられるため、少なくとも2、3週間ほど余裕をもって工事日程を決めましょう。
トイレ交換の費用を安くする秘訣とは?
トイレ交換費用を少しでも安くするには、いくつかのポイントがあります。お得にリフォームするためにもぜひ取り入れてみてください。
壁紙や床材のリフォームと一緒にする
トイレ本体を交換する際に、まわりの壁紙や床板も一緒にリフォームすると工事費用が抑えられます。実はトイレの壁紙や床材を貼り替える際、便器をいったん取り外さなければならないことが多くあります。
単独の工事では便器の着脱にかかる工事費が余分にかかってしまうため、「そのうち壁紙や床板も交換しよう」とお考えなら同時に行った方がコストを抑えられるという訳です。
便器はなるべく安いものを選ぶ
便器の機能を最低限に抑え、なるべく安い物を選ぶと費用が抑えられます。トイレ交換工事では便器本体の価格によって大きく変動します。そこでオプションや機能をなるべくシンプルにすることが、本体価格を下げるポイントになります。
最近の便器は進化しているため、安い機種であっても機能面やデザイン面では十分に期待に添えるものになります。またトイレのメーカーにこだわらないというのも、費用を抑える秘訣になります。
相場を知って相見積もりを取る
お得にリフォームするには、工事費の相場を知って複数の業者から相見積もりを取ることが重要。同じような工事をする場合でも、業者によって見積もり金額が異なることがあります。そこでその金額が適切かどうか判断するためにも、あらかじめ相場を知っておきましょう。
見積もりを取る際には2~3社をピックアップして、同じ条件で見積もりを取ってください。その際に「他社でも見積もりを取っている」と伝えることで、競合に勝つことを意識した内容を提示してくれるはずです。
トイレ交換リフォームを依頼する業者の選び方

相見積もりを取る場合、どんな業者にお願いしたらいいのか迷うこともあるでしょう。そこで工事別の業者の選び方をご紹介していきます。
便器交換のみなら水道修理業者や住設専門業者がおすすめ
大掛かりな補修工事や内装工事が必要ない場合は、水道修理業者や住宅設備専門業者に依頼することをおすすめします。このような業者はトイレリフォームに慣れているだけでなく、トイレ本体や部品を安く仕入れるルートを持っています。
またこのような業者はトイレの修理にも迅速に対応してくれます。リフォーム後のアフターメンテナンスのためにも、住設機器に強い業者を選ぶことをおすすめします。
内装工事もするならリフォーム専門業者に依頼
トイレ交換と一緒に壁紙の貼り替えや床板の交換を考えているなら、内装リフォームも出来る専門業者に依頼しましょう。特に自社施工しているリフォーム業者なら、下請けに出す費用や余分な人件費がかかりません。
また地元の工務店でもリフォーム工事を請け負っていることがあります。営業マンや広告費などの余分な経費をかけていない工務店なら、大手のリフォーム会社で出せない金額で施工してくれる場合もあります。
安いだけの業者は選ばずアフターサービスも重要
業者を選ぶ際には工事金額の安さだけでなく、アフターフォローをしてくれるかも重要です。新築工事と違いリフォーム工事は、一軒一軒の現状や老朽具合が異なるため工事が難しくなっています。
そこで万が一、施工後にトラブルが発生してもすぐ対応してくれる業者なら安心して工事を依頼できるでしょう。値段の安さだけにとらわれず、後々のことまで考えて業者を選ぶようにしましょう。
地元密着の専門業者ならトイレ交換もお得にできる
トイレ交換工事は、選ぶトイレの種類だけでなく業者選びが成功のポイントになります。できれば水廻りのリフォームに慣れている地元の専門業者なら、施工後もしっかり対応してくれるでしょう。現状や希望に沿ったリフォームが可能な業者を選ぶことで、あなたのトイレも見違えるようにきれいにしてくれます。