雨戸の交換や後付けにかかる費用とは?雨戸の種類別機能もご紹介します!

風雨から窓ガラスを守ってくれる雨戸ですが、様々な機能があるということをご存知ですか?今回は後付けにおすすめの雨戸の機能や、取り付け費用などをご紹介していきます。雨戸を付けようかとお考えの方はぜひ参考にしてください。

雨戸は後付けできる?雨戸の役割もご紹介

昔は木製だった雨戸も現在ではアルミなどの金属製が主流です。そんな雨戸の役割や、後付けできない場合を解説していきます。

雨戸の役割とは?

雨戸とは、そもそも窓の外側に取り付ける建具のことで、雨風により家が破損するのを防ぐ役割を果たしていました。現在では腐食や劣化が少ない金属製の雨戸が主流となり、様々な機能を持つようになりました。

雨戸の役割詳細
窓ガラスの保護台風や突風、ゲリラ豪雨などの自然災害から家屋を守る。
強風で飛ばされたものが窓に当たって割れるのを防ぐ。
防火金属製の雨戸は衝撃や熱に強いため、
近隣で火災が発生しても延焼を防いだり、火災が燃え広がるのを防ぐ。
防音外の騒音をシャットアウトしたり、中の音を外に漏らさない。
遮熱・日よけ暑い日差しを遮って熱を室内に入れない。
和室の畳焼け防止目的としても有効。
断熱室内のあたたかい空気を外に逃がさない。
光熱費の削減や省エネにも効果的。
防犯金属製のシャッターは空き巣によるガラス破りやドア錠破りを防ぐ。
カギ付きの雨戸やサイレンが鳴るタイプもある。
目隠しルーバータイプの雨戸やシャッターは、中の様子を見えなくする。
風通し・採光フラップが羽状になり開閉することで、シャッターを閉めた
ままでも風や光を室内へ通す。

上記のように雨戸は台風などから家を守るだけでなく防音や防火、防犯の観点からもおすすめの建具です。現在では閉めた状態でも風通しや採光を確保してくれる雨戸もあるので、リビングや寝室などにもおすすめ。様々な役割を持った雨戸は、どんな場所にどのような機能を持たせたいかによって選んでいきましょう。

雨戸が後付けできない場合とは

さまざまな役割を持つ雨戸ですが、住居の種類や窓の位置、形によって後付けできない場合があります。特にマンションにお住いなら、雨戸を後付けできないことが多くあります。窓の外側というのは自由にリフォームができる「専有部分」ではなく、「共有部分」と管理規約で定められているためです。

たとえ一戸建て住宅であっても注意が必要です。出窓や大きな掃き出し窓の場合、シャッタ―タイプの雨戸が設置できないことがあります。窓の周りに十分はスペースが無いと、シャッターの枠やシャッターを収納するボックスが取り付けられないという理由からです。

さらに窓が外開きであったり、アーチ状の出窓やガラスが全面に入っている横長の窓の場合は、それに合う既製品の出窓がないため設置できません。もし雨戸を後付けしたいと思ったら、そもそも取付できるのかを確認することから始めましょう。

雨戸の種類や特徴を解説!

では実際に雨戸の形や種類を見ていきます。それぞれに特徴が異なりますので、付ける場所や付ける理由を考えながら適切な雨戸を選びましょう。

価格が安いのは引き戸タイプ

昔ながらの日本家屋にあるような引き戸タイプは、本体価格や取付施工費が安いのが特徴です。2~3枚の雨戸を並べて閉める形式で、しまう時には戸袋に収納します。現在では重い木製の雨戸は数が少なくなり、金属製の雨戸が主流となっていますが、引き戸タイプには以下のような特徴があります。

  • 戸袋の設置場所が必要
  • 雨戸自体が重く、開閉に手間がかかる
  • 雨戸を閉めると暗くなってしまう

折れ戸タイプは省スペースで設置できる

両開きで外側に向かって折れるタイプの雨戸の特徴は、省スペースでも設置が可能だということ。引き戸タイプのような戸袋が必要なく、雨戸をあけた際にも場所を取りません。また見た目が洋風なので、洋風の住宅にも良く合います。

こちらの折れ戸タイプは単板タイプ・ルーバータイプの二種類。ルーバータイプはハネが動かせ、通風や採光するのに向いています。気密性を重視したいなら単板タイプ、風や光を通したいならルーバータイプと使い分けられます。

シャッタータイプは電動・手動が選べる

開閉を手動か電動か選べるシャッタータイプの雨戸は、防犯性が高いのがメリットです。また雨戸は窓上部のシャッターケースにロール状に収納されますので、場所を取りません。手動式と電動式のメリットやデメリットはこちらです。

詳細
手動式のメリット・本体の価格や施工費が安い
・収納スペースが少なくて済む。
手動式のデメリット・開け閉めの際に手間がかかかる
電動式のメリット・窓を閉めたまま開閉できる
・冬の冷たい空気をシャットアウトできる
電動式のデメリット・設置費用は高めになる
・様々な機能が搭載された種類がある。

設置費用は高めですが、電動式シャッターには様々な機能が搭載されています。その一部をご紹介していきます。

【電動式シャッターの便利な機能】

  • 複数枚のシャッターを同時に開閉可能
  • タイマーで開閉できる
  • 外からこじ開けられない構造
  • シャッターが閉まると自動でロック
  • 閉じている途中で何かに当たったら停止・反転
  • 停電時には手動で開閉
  • IoT( Internet of Things)とリンクしてスマホやタブレットから操作できる

特にタイマー機能のある電動式シャッターであれば、長期の留守の間でも定時に開閉するように設定が可能です。これにより人がいると外から見え、空き巣から狙われにくくなります。このように安全性やセキュリティーに配慮した製品が多いのも電動式シャッターのメリットです。

雨戸取り付けにかかる費用の相場とは?

実際に雨戸を後付けする際にはどの位の費用がかかるのでしょうか?取り付ける場所や状況に応じた費用の相場を見ていきましょう。

雨戸の新設(後付け)にかかる費用

雨戸を新しく窓に取り付ける場合、どのような雨戸を選ぶかによって金額が大きく変わってきます。一般的に引き戸タイプの雨戸よりも折れ戸やルーバー付きの雨戸方が本体価格が上がります。また雨戸のサイズが大きければ大きいほど高額になります。

工事内容費用相場
雨戸新設工事50,000円~270,000円
手動シャッター新設工事170,000円~300,000円
電動シャッター新設工事200,000円~400,000円

雨戸の新設工事の流れは次のようになっています。

  1. 下地工事として外壁に穴をあける
  2. 雨戸の支柱を設置する
  3. レールや戸袋、シャッターケースなどを取り付ける
  4. 雨戸本体を設置する

なるべく費用を抑えたいなら、ルーバーや性能が最低限の雨戸を選びましょう。また取付場所によっては、下地部材が必要になることも。業者に実際の場所を見てもらい、どの位の金額になるかを前もって確認しておくと良いでしょう。

雨戸の交換にかかる費用

既存の古くなった雨戸を新しい雨戸に交換するための費用をご紹介していきます。こちらも新しい雨戸の種類や機能によって費用が変動します。そして雨戸の新設工事とは違い、既存雨戸の撤去費用が1枚当たり5,000~6,000円程度かかります。

工事内容費用相場
引き戸式雨戸交換工事30,000円~80,000円
ルーバー型引き違い雨戸交換工事40,000円~90,000円
手動シャッター交換工事80,000円~150,000円
電動シャッター交換工事100,000円~300,000円

また雨戸を交換する場合は、見た目を考慮して一カ所だけでなくすべての場所の雨戸を交換することをおすすめします。費用を抑えるには、あまり開閉しない場所には単板の雨戸や手動シャッタにするなどの使い分けがポイントになります。

窓格子や面格子の取り付け費用

雨戸にある防犯面や目隠しの機能に特化した「窓格子」や「面格子」と呼ばれる建具には、様々な材質や仕上げ方法があります。こちらは主な面格子の種類とその特徴です。

  • アルミ縦面格子…錆に強いが防犯性が弱い
  • ステンレス製面格子…強度があり防犯性が高い
  • ヒシクロス面格子…防犯性は高いが費用もかかる
  • 可動ルーバー面格子…電動リモコンで開閉が可能
  • 鋳物製面格子…丈夫で防犯性に優れているが重い

家の窓の中でも特に目隠ししたいトイレや脱衣所、人目に触れにくい窓の防犯対策に有効です。面格子の取り付けにかかる費用はこのようになっています。

工事内容費用相場
面格子取付工事30,000円~110,000円

二階以上の窓に付ける場合の費用

もし雨戸を取り付けたい窓が二階以上の高所にある場合、足場の設置が必要になります。仮設足場の設置費用は業者によって異なりますが、一か所当たり3万円~を目安にしましょう。

工事内容費用相場
雨戸新設工事80,000円~300,000円
手動シャッター新設工事200,000円~330,000円
電動シャッター新設工事230,000円~430,000円

雨戸を長持ちさせるメンテナンス方法とは?

台風や強い雨から家を守ってくれる雨戸ですが、定期的にお手入れをすることでその寿命を延ばすことができます。またいざという時にさっと閉められるよう、日ごろのお手入れも大切になります。

普段のお手入れ方法

普段のお手入れ方法としては、週に一度程度乾いたぞうきんで汚れや水をふき取ってあげるとキレイな状態を保てます。半年に一度程度は水拭きをした後に乾拭きをすれば、これだけで錆防止にも。

もし落ちにくい汚れがあったら、中性洗剤を使ってこすり洗いをしましょう。ただしシャッターを水洗いする場合は、収納するシャッターボックスの内部に水が入らないように気を付けてください。

年一回の大掃除にするメンテナンス法

年に一度の大掃除には、雨戸もしっかりメンテナンスすることをおすすめします。雨戸のレールや戸車、ロック棒などの可動部分にシリコン系の潤滑スプレーを噴射しましょう。そうすることで雨戸の動きがスムーズになります。

シャッターであれば、左右にあるガイドレールとロック部分にスプレーしてください。もし上部分にスプレーが届かない場合は、シャッターをあえて何度か上げ下げして潤滑油を行きわたらせるようにしましょう。

雨戸の取り付け工事は実績の豊富な業者に依頼!

遮熱や防音、防火や防犯など様々な機能を持つ雨戸を選ぶには、どんな目的でどの場所に設置したいのかを明確にしてから業者に依頼しましょう。経験豊富な業者なら、あなたの希望に合った雨戸を提案してくれるはず。

その際にはピックアップした2~3社から相見積もりを取ることをおすすめします。工事の相場を知れるだけでなく、費用を抑えることにも繋がります。