地震でも倒れない!押入れを本棚にリフォームして大容量収納を手に入れよう

いつの間にか増えている小説やマンガ本をしまうには、押入れをリフォームした本棚がおすすめ。大容量の収納が確保でき、簡単なリフォームならDIYでも可能です。そこで押入れを本棚にリフォームする手順や注意点、使いやすくするコツなどをご紹介していきます。「書籍やマンガ本をしまう場所がない!」とお悩みの方は、押入れを本棚にリフォームしてみてはいかがでしょうか。

押入れを本棚にリフォームするには?手順や費用相場をご紹介

早速押入れを本棚にリフォームする手順や費用相場を解説していきます。こちらでご紹介する費用は業者に依頼した際の金額です。DIYでリフォームする場合の注意点などもご紹介しますので参考にしてください。

押入れを本棚にリフォームする手順

和室によくある一間(約1.82m)幅の押し入れを本棚にリフォームする手順はこちらです。

  1. 襖を外し中棚を撤去
  2. 壁や床の補強工事
  3. 棚やパイプの設置
  4. 扉の取り付け

まず押入れについている襖を外して上段と下段を分けている中棚を木工事で撤去します。押入れの壁や床はベニヤ張りのことがほとんどで、本などの重い物を乗せるのにはあまり適していません。そこで押入れ内部の耐荷重をアップさせるために床や壁の補強工事が必要となります。

補強工事が終わったら、本を収納する棚やパイプを設置していきます。リフォーム費用を抑えたい場合は、棚やパイプを取りつける部分にだけ補強工事を施すことがあります。

希望によっては前面に扉を設置することも可能です。蔵書を日焼けやホコリから守ってくれる役目がありますが、費用が高くなりますので予算に応じて検討してみてはいかがでしょうか?

押入れを本棚にリフォームする費用は?

押入れを本棚にリフォーム場合、業者に依頼すると次のような費用がかかります。

工事内容費用相場
中棚の撤去解体1万~2万円
壁と床の補強1.5万~4万円
棚板やパイプの設置1.5万~3万円
扉の取り付け6万~8万円
諸経費1万~2万円
    合計11万~19万円

中棚の撤去解体に1万~2万円、壁と床の補強は1.5万~4万円ほどかかります。棚板やパイプを取り付けるには1.5万~3万円ほど、扉を取りつけるには6万~8万円前後の費用となります。これに諸経費を1~2万円プラスして、合計金額は11万~19万円が相場です。

扉を取りつけない場合は上記の金額よりも安くなります。また押入れの幅や天袋の有無によっても費用が変わりますので、詳しくは業者に見積もりを依頼しましょう。

もしDIYでお金を掛けずにリフォームしたいなら、押入れ用のキャスター付き本棚がおすすめ。安いものならネット通販で数千円程度で購入できます。

押入れリフォームはDIYでもできる?

先ほども少しご紹介しましたが、中棚を撤去せずにカラーボックスやキャスター付き本棚を押入れに入れるだけならDIYでもリフォーム可能です。本を取り出すのに邪魔な襖は全て撤去して、突っ張り棒などで簡易カーテンを取りつければ、本の日焼けやホコリの付着を防ぐこともできます。

ただし本をたくさん収納する本棚はかなりの重量になります。薄いベニヤ一枚の押し入れでは床の強度が足りず穴が開いてしまうことも。いくら素人の作業といえども床の補強工事は忘れずに行いましょう。

使いやすい押入れ本棚にリフォームするためのアイデア

押入れ本棚を少しでも使いやすくするには、これからご紹介する秘訣を実践してみましょう。少し大掛かりなリフォームもありますが、既存の押し入れを有効に活用できればより空間を使いやすくすることができます。

奥行きがある押入れには可動式の本棚を設置

奥行きが深い押入れにはキャスターで動かせる本棚を設置することをおすすめします。一間幅の和室にある押入れは、通常内寸幅が165㎝・奥行が90㎝ほどあります。奥行き30㎝未満の本棚と比べると押入れの奥行きの深さがネックとなり、これを使いやすくする必要があります。

そこで本棚の下にキャスターが付いている可動式のタイプなら、取っ手を引っ張ることで本棚を押入れから取り出せ、読みたい本を一目で探すことが可能になります。本のサイズに合わせたスリムな設計で、押入れの奥の方まで入れられるのでスペースを有効に使えるはず。

本棚の種類によっては取っ手の付け外しが可能なタイプや縦横両方向に使えるタイプなどもおすすめ。棚板の高さを変えられる本棚なら、高さの違う本も同じ本棚におさめられます。

たくさんある本を押入れにできるだけたくさんしまいたい…という方は大容量のキャスター付き本棚を選んでみてはいかがでしょうか。

押入れを二つの収納にリフォームできる場合も

押入れを二つに区切って別々の方向から使える本棚にリフォームすることも可能です。先ほどもご紹介した通り和室の押し入れの奥行は敷居部分まで含めると90㎝ほど。これを中央からに分割して奥行45㎝づつの本棚二つにリフォームするというアイデアです。

これは押入れの背面の壁が廊下や他の部屋に接しているケースに有効なリフォーム方法。壁を撤去して貫通させるという大掛かりなリフォームになりますが、今まで手が届きずらかった押入れの奥部分を、裏側から有効に使えるようになります。

また90㎝の奥行を60㎝と30㎝に分けるというリフォームもあります。60㎝の方はクローゼットにして、反対側の30㎝の方は小物や本をしまうのにおすすめ。ただし裏側の壁を外しても構造上問題ないかを、事前にリフォーム業者に確認してもらいましょう。

本棚と机を設置して書斎スペースに

もし自宅に書斎スペースを作りたいとお考えなら、押入れをリフォームして本棚と机を設置してみては?押入れの中棚を撤去して机を配置、脇に本棚を設置すれば書斎スペースに早変わりします。

三方を壁に囲まれた押し入れスペースは勉強や仕事をする上で最適。周りの視線が気にならず集中力もアップするでしょう。他にもプライバシーを確保したい子供の勉強机や趣味のスペース、化粧台としても便利に使えます。

もしDIYで簡単にリフォームしたいなら、押入れの中棚を撤去せず机として使うアイデアもあります。机の奥にはカラーボックスなどで本棚として、照明を取り付けたり椅子を配置するだけ。これなら家でのパソコン作業も出来るので、リモートワークにもピッタリではないでしょうか。

押入れを本棚にリフォームする際の注意点とは?

押入れを本棚にリフォームする場合には、いくつかの注意すべきポイントがあります。せっかくリフォームした押入れを快適に使うために、これらのことに気を付けてリフォームしましょう。

押入れ床の補強工事を忘れずに

先ほど解説した通り、押入れ床の補強工事はたとえDIYでのリフォームであっても忘れずにしましょう。というのも昔ながらの住宅の押入れの床というのは、布団や行李といった比較的軽いものを収納することを想定しているため、実際には5.5mmほどの薄いベニヤを一枚張っただけの押し入れ床がほとんど。

ここにびっしり本を収納したキャスター付きの本棚をしまうと、局部的な荷重の耐えきれずにベニヤ床に穴が開いてしまう恐れがあるためです。もしキャスターや机の脚など局部的な荷重に対する補強をしたいのであれば、12mmほどの合板を上から敷きこむことが有効。

とはいえ全体的に重い本棚を複数設置する場合は、その補強では不十分なことも。床を重ね張りしてもあまり効果がないため、押入れの床を剥がして土台や梁といった構造部分から補強しなければなりません。

既存の床やその土台の構造がどうなっているか?上にどの位の荷重がかかるのか?によって床の補強方法は異なりますので、事前に者に相談してしっかりとした補強工事を行いましょう。

結露によるカビ対策を行う

押入れを本棚にリフォームする際には結露や湿気によるカビ対策も忘れずに。押入れというのは元々閉じられた空間のため風の通り道がなく、空気がこもりやすい性質があります。そこに湿気が入り込むとしまったものにカビが生えてしまうことも。

また押入れの中に物を詰め込み過ぎると結露が発生する原因にもなります。もちろん押入れを本棚として利用する場合にも結露や湿気対策は重要。押入れの湿気対策には次のような対策が有効です。

  • 本と本との間、本棚同士の間に隙間を作る
  • 本を積んで収納しない
  • 床に新聞紙を敷く
  • 床面や側面にすのこを設置
  • 定期的に換気をする
  • 除湿剤や除湿器を使う
  • サーキュレーターで空気の流れを作る
  • 本棚は背面や側面から数センチほど離す

またカビというのはホコリのある場所に多く発生します。そこで押し入れ内にホコリが溜まらないように定期的に掃除をしてホコリが溜まりにくくすることもカビ対策には有効。押入れ本棚を快適に使うため、大切な蔵書を湿気やカビから守るために湿気対策やカビ対策をしっかりとしましょう。

押入れをリフォームして大容量の本棚に変えよう!

増える一方のマンガ本や蔵書をしまうには押入れを本棚にリフォームする方法がおすすめ。既存の収納スペースを利用するので部屋が狭くならずに済みます。本棚にする方法の他にも机を設置して書斎にするアイデアや、押入れ後ろの壁を撤去して中央に壁を配置して、押入れの前と裏側から利用できる二つの収納を作るアイデアもおすすめ。

いずれの場合も押入れ床や壁の補強工事が必要となります。また撤去する壁は構造上問題ないかをチェックしなければなりませんので、事前に現場をリフォーム専門業者に見てもらいましょう。

もしお金を掛けずにDIYで本棚にしたいなら、キャスター付きで引き出せるタイプの可動式本棚を選んでみては?既製品でも本のサイズや蔵書の数にピッタリの本棚が見つかるはずです。押入れを本棚にリフォームして大容量の収納を手に入れましょう。