部屋別おすすめの室内ドアをご紹介!リフォーム費用を抑えるポイントとは?

普段何気なく使っている室内ドアも、リフォームすればさらに使いやすくキレイになります。今回は室内ドアのリフォーム費用相場や予算別のリフォーム方法、安くする秘訣を解説。室内ドアの形やおすすめの機能などもご紹介していきますので、リフォームの参考にしてみましょう。

リフォームにおすすめな室内ドアにはどんな種類が?

まず初めに室内ドアにはどんな種類があるのかについて見ていきましょう。設置場所の状況に応じた室内ドアにリフォームすれば、使い勝手がさらに良くなりますよ。

気密性が高い一般的な開き戸

室内ドアで一番良くあるのは開き戸です。開き戸とは蝶番や軸受け金具で壁に固定された部分を軸に、内開きや外開きで開閉するドアのこと。開き戸のメリットやデメリットはこちらです。

【開き戸のメリット】

  • 控え壁が必要なく、ドアを引き込むスペースがなくても取り付け可能
  • ドアとドア枠の隙間が少なく気密性や遮音性、遮熱性が高い

【開き戸のデメリット】

  • ドアを開閉するスペースが必要なため、ドアの周りに物が置けない
  • ドアを開く方向や人の動線を考えて設置が必要

開き戸には大きく分けてスタンダードタイプとハイグレードタイプの二種類があります。それぞれのデザインや機能、本体費用はこちらです。

ドアグレード詳細本体費用
スタンダードシンプルなデザインで使い勝手が良い25,000円~50,000円
ハイグレードガラス付や防音などの機能が充実50,000円~180,000円

開き戸はシンプルな構造であるがゆえに使いやすくリフォームするには、豊富な経験やノウハウが必要となります。

引き戸は空間の有効利用におすすめ

引き戸な和室のふすまや障子に代表される開閉方法のドアです。引き戸には扉の数やそのおさめ方によって、四種類に分けられます。

引き戸の種類特徴
片引き戸一枚扉をスライドさせて壁側へ移動させる
引き違い戸二枚以上の戸をスライドさせ、左右どちらにも動かせる
扉を外せば部屋を大きく使える
引き分け戸二枚の戸を左右に引き分けて開閉する
引き込み戸一枚扉を控え壁や戸袋内へ収納する
両側の壁が使えるが、戸袋内の掃除が難しい

さまざまなバリエーションがある引き戸の特徴は以下の通りです。

【引き戸のメリット】

  • 壁と平行にスライドして開閉するため、扉の周りに物があっても開けられる
  • 大きな部屋のレイアウトを変える役割に向いている
  • 車いす専用のトイレなどで使われているようにバリアフリーに適している

【引き戸のデメリット】

  • 壁と扉の間に隙間ができるため遮熱性や気密性が低い
  • 開き戸の種類によっては控え壁や戸袋が必要になる

このように引き戸は前後のスペースが有効に使え、バリアフリー化工事におすすめです。ただし戸の種類によってはおさめる壁が必要となることもあるので、ご注意ください。

狭い場所には折れ戸で省スペースに

クローゼットでよく使われている折れ戸は、狭い場所での設置や開いた時のスペースが少ない部分におすすめ。折れ戸の特徴は以下の通りです。

【折れ戸のメリット】

  • スペースが限られている廊下や狭い空間におすすめ
  • 全開すると中が見やすく出し入れしやすい
  • 上吊り式の場合は床にレールがなく掃除がしやすい

【折れ戸のデメリット】

  • 小さな子供のいる家庭では指を挟んでしまう可能性がある
  • 上吊り式では扉を両サイドに固定する必要があるためクリアランスが必要

折れ戸は扉の中央で山折りに折れるのが大きな特徴です。その部分に指を入れてしまうと挟んでしまう場合があります。特に小さな子供がいる場合は注意が必要。

そこで扉と扉の隙間を少なくした設計の折れ戸や木口部分を斜めにカットした形状の折れ戸など、安全性に配慮した商品を選ぶようにしましょう。

和室と洋室との間仕切りには戸襖タイプ

戸襖タイプの室内ドアとは、扉の面材を異なる部材で仕上げた戸のこと。洋室のリビングと和室との間仕切りによく使われています。

リビングから見た時は木目柄の洋風ドアに、和室に入った時には和紙が張られた襖のように見えるドアのことです。和紙の柄を選べるので、和室の雰囲気に合わせた戸にすることができます。

室内ドアのおすすめオプション機能

ドアのメーカーによっては便利なオプション機能を追加できます。ここでその機能の一部をご紹介。ご自分のニーズに合った機能をチョイスしてみましょう。

おすすめ機能詳細
引き戸のブレーキ機能少しの力で開閉でき、最後まで閉めなくても惰性で静かに閉まる機能
遮音機能ピアノがある部屋やテレビのある部屋におすすめ
70デシベルもの大きな音が、日常会話程度の40デシベルにまで低下
チャイルドロック機能子供の届かない位置に両側から施錠できるカギが付いている
大人は自由に出入りできるが小さい子供の出入りが防げる
ルーバー機能ドアを閉めたままルーバーを開くだけで空気の入れ替えができる
冬季のファンヒーター使用時におすすめ
ペット用くぐり戸ドアの下部にペット用の小さなくぐり戸を設置
わざわざドアを開けることなくペットが出入りできる

部屋別おすすめの室内ドアをご紹介!

部屋ごとのおすすめ室内ドアをご紹介していきます。ドア選びに迷ったら参考にしてくださいね。

部屋の種類おすすめ室内ドア
リビングとダイニングの間仕切り
和室とリビングの間仕切り
圧迫感のない障子のような「透ける素材の引き戸」
リビング日当たりのよいリビングの光を廊下へ出せる「明かり採り付きドア」
キッチン開けっ放しにできる「引き戸」
トイレ・洗面所電気の消し忘れが見える「小窓付きドア」
スペースを確保しやすい引き戸

ドア材質や色の選びかたとは?

ではドアの材質はどのように選べば良いのでしょうか?ドア素材とその特徴はこちらです。

ドア材質特徴
天然木素材部屋に温かみや安らぎを与える。
経年により色や質感に変化が現れてより味が出る。
樹脂シート貼りキズや汚れに強く、子供の落書きや手垢も水拭きでキレイにふき取れる
ガラス張りガラス面が大きいほど部屋に光を取り込める。
すりガラスはプライバシーを保ち光や解放感が感じられる。
突き板天然木の質感はそのままに、費用やドアの重量を抑えられる。

ドアの材質は隣接する部屋の雰囲気に合わせて選ぶようにしましょう。またそのほかの建具と色や素材を合わせると部屋全体に統一感が生まれますよ。

室内ドアのリフォーム費用や工事日数を解説!

室内ドアには様々な種類があることが分かったところで、予算別にどのようなリフォームができるのかを解説していきます。既存のドアの状態やどの位の予算があるかで工事内容を選んでみてください。

ドア表面の面材貼り替えや塗装は5万円程度

ドア表面の汚れや剥がれが気になる方は、面材の張り替えや塗装によるリフォームを検討しましょう。扉の表面を加工するだけなのでリフォーム費用は二万円台からと安く済みます。

主なリフォーム方法は二種類。ダイノックシートと呼ばれる印刷化粧フィルムを扉に貼る方法と塗料を使って木目を描いていく方法です。それぞれの費用相場と作業にかかる日数はこちらです。

工事内容費用相場工事日数
木目描き入れ塗装20,000円~30,000円1日
ダイノックシート貼り替え40,000円~60,000円1日

ただしドア自体が古くなり痛みが激しい場合や、既存の面材がキレイにはがれない場合は施工が難しくなります。ドア枠との色の違いが気になる方は、ドア枠にも同じ面材を貼りつけたり、塗装し直せば違和感なく仕上がりますよ。

ドア交換のみなら10万円未満

蝶番からドア枠につながっている部分から取り外し、ドア部分のみの交換なら10万円未満でできます。ドアを交換したいけどドア枠まで交換する費用が無いという方におすすめ。周囲の壁を傷つけることなくリフォーム出来る、ドア交換工事の費用相場はこちらです。

室内ドアの種類費用相場工事日数
開き戸80,000円~120,000円1~2日
引き戸80,000円~130,000円1~2日

こちらのリフォームをするには、既存のドア枠にピッタリ合うドアを探す必要があります。そのためデザインや色の選択肢が限られてしまうというデメリットが出てきます。特注でドアを作り直すと、かえって費用が高くなる可能性も。

ドアとドア枠を一緒に交換するなら10~25万円

ドアとドア枠の両方を交換するリフォームの相場は10万~25万円程度です。実はこちらの方法がドアリフォーム工事では最も一般的。枠ごと交換するので、これまで紹介したリフォーム方法の中でも一番きれいに仕上がります。

ドアグレード費用相場工事日数
スタンダード100,000円~140,000円2~5日
ハイグレード110,000円~270,000円2~5日

枠を解体する際に周りの壁を一部壊す必要があるため、壁紙の貼り替えが必要となります。一部のみ新しい壁紙にすると古い壁紙との差が出てしまうため、一面か部屋の壁紙すべてを交換するのがおすすめ。

もし壁紙を貼り替える費用を抑えたいなら、既存の枠の上から新規の枠を取り付ける「カバー工法」でリフォームしましょう。カバー工法でのリフォームなら費用を安くでき、日数も短縮できます。ただしドアのサイズが小さくなる、足元に段差ができるなどのデメリットがありますので、バリアフリー化工事の際には注意が必要になります。

開閉方法を変えるリフォームには20~35万円

開き戸から引き戸へ、引き戸から折れ戸へなどドアの開閉方法を変える工事には20万以上の費用がかかります。これは通常のドア交換費用に壁の工事が追加されるため。主な費用相場と工事日数はこちらです。

工事内容費用相場工事日数
開き戸から引き戸へ200,000円~250,000円1~2週間
開き戸から引き分け戸へ500,000円~1~3週間

特に引き分け戸や引き込み戸、折れ戸に変更する場合は壁の一部撤去などの工事範囲が広くなるため工事金額が高くなります。

しかしドアの開閉方法を変更するリフォーム工事により、生活のしやすさや使い勝手は格段に上がります。特にバリアフリー化工事を検討している方におすすめのリフォーム方法です。

室内ドアのリフォーム費用を安くするポイントとは?

ドアの開閉方法変更では数十万もかかるドアリフォーム。少しでも費用を抑えるにはどんな秘訣があるのでしょうか?

リフォームする目的を考えて必要最低限にする

リフォーム費用を抑える上で一番大切なのは、どんな目的でドアをリフォームしたいかということ。その目的を明確にすることで、必要最低限の工事に抑えることができます。

フォームの目的おすすめの工事内容
見た目を変えたい・気分を一新したい面材貼り替え・表面塗装
老朽化の改善ドアのみ交換・ドア枠ごと交換
バリアフリー化したい開閉方法を変更

リフォーム費用を抑えるには、最初に設定した予算金額を守るということが重要。場合によっては部品交換だけで済む場合もあります。ドアリフォームのタイミングを参考にして、費用を抑える努力をしましょう。

  • ドア金物交換・・・5~10年
  • ドア枠修理・・・10~15年
  • ドア交換・・・20年~

そうは言っても使いづらく感じたり、ライフスタイルに変化があった時は思い切ってリフォームすることも大切です。

ドアの面材貼り替えと金物交換のみに抑える

ドアリフォーム工事の費用を抑えるには、面材貼り替えや金物交換などの軽微な工事におさめることがポイントになります。金具の交換だけであれば2万円以内で出来るので、必要な場合を除いては小さなリフォームを心掛けましょう。

またドア枠ごと交換する工事を避けて、カバー工法によるリフォームもおすすめ。廃材の量も出ないため、トータルでかなり費用を抑えられますよ。

複数の業者から見積もりを取る

室内ドアのリフォームにかかわらず、複数の業者から見積もりを取ることはリフォームする上で大切です。特に室内ドア本体の価格は、業者によって割引率の設定が異なる場合があります。そこで複数の工務店やリフォーム専門店に見積もりを出してもらって、比較検討しましょう。

内装ドア専門の業者なら希望に合ったリフォームができる

リフォーム費用を抑えながらも満足のいく仕上がりにしたいなら、室内ドアの交換工事が得意な専門の業者に依頼しましょう。さらに地元の優良工務店なら、不都合があった場合にすぐに駆け付けてもらえるなどのメリットがありますよ。

室内ドアのリフォーム工事は決して安い工事ではないので、設定した予算に応じて適切な施工方法やドアのグレードを選択することをおすすめします。