リビングドアを交換する際のポイントとは?お得にリフォームできる4つの秘訣も!

毎日家族が出入りするリビングドアは、長い時間使っていると建付けが悪くなったり、開閉時に音がするなどの不具合が出てきます。お宅の古くなったリビングドアをリフォームして新しくしてみませんか?おすすめのリビングドアの種類や選び方、費用相場などをご紹介していきます。

リビングドアはどう選ぶ?施工方法やドア選びのポイントをご紹介!

まずはリビングドアの開き方による種類や選び方、リフォーム方法などを詳しく解説していきます。ご自宅のリビングドアリフォームにピッタリなドアを見つけてください。

ドアの開き方によって大きく3種類ある

リビングドアをはじめとする室内ドアは開閉方法によって3種類があります。それぞれ設置に適している場所などが異なりますので、使い勝手によって選ぶと良いでしょう。

一般的な開き戸は気密性が高い

室内ドアでよく使われている開き戸は、枠との密着性が高いため他のドアよりも断熱性や遮音性が優れているのが大きな特徴。また引き戸のようにドアを引き込むための控え壁が必要ないので省スペースで設置できます。

ただし手前や奥に開く開閉方法のため、近くに人がいるとドアがぶつかったり、階段近くでは落下の危険も。また開いたドアの裏側に照明スイッチがある場合は操作しにくくなることも考えられるため、開く方向や人の動線などを考えて設置する必要があります。

リビングと廊下に接するドアにはガラス入りのドアを選べば、圧迫感を感じさせくすることも可能です。開き戸はデザインや種類が豊富なので、ご自宅のリビングの雰囲気に合ったものを選べるでしょう。

空間の有効利用には引き戸

昔ながらの襖(ふすま)や障子にも用いられている引き戸は、前後に開閉スペースが必要なく移動せずに開けられるため、車いす利用者でも利用しやすいバリアフリーリフォームにも採用されています。

また引き戸には下のような種類があり、部屋の使い方や設置場所によって選べるのも魅力の一つ。

種類特徴
片引き戸一方方向に戸を移動させて開く引き戸。
もっとも一般的な種類で開けた際に戸をスライドさせる空間が必要。
引き分け戸2枚の引き戸を両側にスライドさせて開く戸のこと。
開口部が広く取れるが、両側に戸を収納するスペースがいる。
引き違い戸二枚の戸を左右それぞれに開けられる引き戸。
戸の開閉には余分なスペースが必要ないため両側の壁が使える。
引き込み戸戸を開けた際に壁の中に収納されるタイプの引き戸。
両側の壁を使えるが、隙間にホコリが溜まって掃除しにくい。

引き違い戸を設置した場合は戸をすべて取り外すとスペースを広く使えることから、リビングの使い勝手を変えたい方におすすめ。ただし開き戸に比べると断熱性や気密性は落ちるというデメリットがあります。

バリアフリーリフォームでは上吊り式の引き戸にして床をフラットにすることが可能です。しかし床と戸の間に隙間ができることから気密性が低下してしまうため、設置場所に注意するか床暖房を導入するなどの対策が必要となります。

狭い場所でも便利な折れ戸

よくクローゼットの扉として使われている折れ戸は、扉を中折りにして開く種類の室内ドア。狭い空間を区切るのに適していて、クローゼットの他には浴室やトイレなどによく使われています。

廊下などドア同士がぶつかってしまうような場所で片方を折れ戸にすると、お互いスムーズに開閉することができます。開き戸の1/3ほどのスペースがあれば開閉できるのが折れ戸の大きなメリットです。

ただし開口部を全開にできないことから、大きな荷物を運びこむ時に邪魔になる場合があります。また折れた扉の隙間に指を挟む恐れもありますので、小さな子供のいる家では指を挟まないような折れ戸を選ぶようにしましょう。

リビングドアの選び方とは?

リビングドアの種類が分かったところで、ドアを選ぶポイントについて解説していきます。こだわるポイントは人それぞれですが、選ぶ際の参考にしてみましょう。

メーカーやブランドで選ぶ

建材メーカーでは独自に開発した機能を持つドアやバリエーション豊かな商品を取り扱っています。ここでは日本で有名な建材メーカー6社の代表ブランドについて、その特徴などをご紹介していきます。

メーカー名商品名特徴
LIXIL
ラシッサカラーバリエーションは23色と豊富。
ハンドルや蝶番も選べ、インテリアにこだわりたい人におすすめ。
パナソニックベリティスソフトクローズ機構や上吊り引き戸などバリアフリーに対応した機能が豊富。
ドアの高さも2700mmまで選べ、解放感を演出できる。
三協アルミリヴェルノインテリアコーディネーターと共にデザインを開発。
長く使っても飽きないデザインや他のインテリアと合わせやすいのが特徴。
ウッドワンピノアスシリーズ表面材に無垢材を使用して温かみのある手触りや木目の風合いを感じられる。
ドアデザインは17種類から、色は6色から選べる。
ノダビノイエ化粧板仕上げながら本物そっくりの木目が特徴的。
ドアに個性を持たせたい人におすすめ。
ダイケンハピアシックでモダンなデザインが多い。
あまり主張しすぎず和室や洋室問わず使える。

ドアの機能性や利便性で選ぶ

最近のドアには様々な機能が搭載されていることをご存知ですか?高機能のリビングドアにリフォームすることで気分を一新できるだけでなく、ドアの利便性も確実に向上します。ドアの主な機能を下で詳しくご紹介していきますので、求める機能によってドアを選んでください。

ドアの機能詳細
消音ラッチ扉が閉まる際の音を軽減しているので開閉時にも静か。
プッシュハンドル引いたり押したりするだけで開閉できるハンドル。
ドアクローザーダンパー機能により閉まる際の衝撃音を和らげ、ゆっくり閉まる。
戸襖タイプドアの裏表で柄やデザインが異なり、和室との間仕切りに便利。
遮音機能ドア全体に遮音性を持たせたもの。ピアノや音楽を聴く部屋におすすめ。
チャイルドロック小さな子供に届かない高い位置で施錠できるカギを設置。
ルーバー機能ドアを閉めたまま室内の換気が可能なルーバーが付いている。
ペット用くぐり戸ドアの下部にペット専用の出入口を設けている。

ドアを設置する場所や役割で選ぶ

ドアを選ぶ際には設置する場所や役割によって選ぶことをおすすめします。例えば和室とリビングとの間仕切りと廊下との間のドアでは求める役割が異なります。こちらは設置する場所ごとのおすすめドアの一覧です。

設置場所ドアの選び方
リビングとダイニングキッチンの間スペースを一体にできるように全開にできる引き分け戸や引き込み戸がおすすめ。
圧迫感が出ないように障子やガラスなどをはめ込むと良い。
和室とリビングの間和室側から見て違和感がない戸襖タイプのドアがおすすめ。
廊下とリビングの間暗くなりがちな廊下に明かりを入れらえる明り採り付きのドアを選ぶと良い。
廊下側から人の気配が感じられる曇りガラスがおすすめ。

リビングは家族が集まる場所だからこそ、自然に人を呼び寄せるいこいの場所にピッタリのドアへリフォームすることをおすすめします。

壁紙や部屋の雰囲気に合わせるデザイン

ドアはインテリアの一部として見られるため壁紙や床板とのデザインを合わせる工夫も必要です。他の建具と素材や色を合わせたり、キッチンやソファとの統一感も重要。

また自分の目指しているインテリアテイストに合うドアを選ぶのも良いでしょう。客観的な目で見るためにドアを入って部屋を見回すようにスマホで撮影するのも一つの方法です。

リビングドアの交換方法は3種類

リビングドアをリフォームする方法は3種類あります。それぞれ工事にかかる費用や日数が異なりますので注意して交換方法を選択してください。

ドアのみ交換

既存のドア枠はそのままに、ドア本体のみを交換する方法。周りの壁を壊すことなくリフォームができるので費用も抑えられます。とはいえ大部分を占めるドア本体を新しくすることで、リビングの雰囲気も変えられます。

ただしドア枠と色が合わなくなったり、古さが違うことから違和感が出ることがあります。その場合はドア枠を塗装したり、面材を貼る方法がおすすめ。またドア枠にピッタリ合うサイズを探す必要がありますので、選択肢が狭くなったりオーダーしなければいけない場合もあります。

ドアとドア枠の交換

ドアリフォームで最も一般的な施工方法は、ドアとドア枠を交換するこちらの方法です。ドア枠ごと交換するためどんなドアにもリフォーム出来て、ドア廻りを全てリフレッシュできます。

3種類の方法の中で一番違和感なくリフォームできますが、ドア枠の壁に手を加えるので周り壁紙も一緒にリフォームしなければなりません。ドア廻りのみの壁紙を新しくすると他の壁紙との色合いに差が出てしまいますので、部屋全体の壁紙を同時にリフォームするのが良いでしょう。

もし壁紙までリフォームしたくない場合は「カバー工法」という施工方法があります。これは既存のドア枠の上から一回り小さいドア枠をかぶせるリフォーム方法で、費用を抑えられるほかほとんどのドアに施工ができます。

しかしドアのサイズが小さくなってしまう、床に枠の段差ができてしまうというデメリットがありますのでバリアフリーリフォームには向いていません。

開閉方法が違うドアへ交換

開き戸から引き戸へ、引き戸から折れ戸へといった開閉方法が違うドアへ交換する方法は、費用がかかりますが生活のしやすさが大きく変わる可能性があります。特に引き戸へ開閉方法を変更する場合はバリアフリー化にもなり、長い目で見ればとても有効。

しかしコンセントやスイッチの場所を変更する工事をしなければいけなくなることもあるため、あらかじめ費用を確認することをおすすめします。

リビングドアを交換する際の費用相場とは

リビングドア交換リフォームの費用を左右するのは、ドアのグレードと交換方法。特に防音機能やドアクロザー付きのハイグレードタイプは、ドア本体の価格が高くなります。それぞれの交換方法ごとに費用相場を見ていきましょう。

ドアのみ交換リフォーム

既存のドア枠はそのままで、ドアのみを交換する場合はドア本体の価格が施工費用のほとんどを占めることになります。そのためドアのグレードが相場費用を大きく左右することを覚えておきましょう。

工事内容費用相場
開き戸タイプ6万~10万円
引き戸タイプ8万~12万円

開き戸タイプの場合、スタンダードタイプであれば6万円前後から、ハイグレードタイプでは10万円ほどかかります。引き戸タイプは8万~12万円が相場となります。

ドアとドア枠の交換リフォーム

ドアとドア枠の交換リフォームの場合、ドアの種類というよりはドアのグレードごとに費用相場が大きく異なります。最低限の機能のシンプルなデザインで十分という方はスタンダードタイプを、多少価格が高くてもデザインや機能にこだわりたいという方にはハイグレードタイプがおすすめ。

工事内容費用相場
スタンダードタイプ9万~14万円
ハイグレードタイプ11万~25万円

ドア枠ごと交換する場合、ハイグレードタイプでは9万~14万円前後かかります。ハイグレードタイプなら11万~25万円が相場となります。

開閉方法が違うドアへの交換リフォーム

開閉方法が違うドアへの交換リフォームの場合、ドアとドア枠だけでなく周囲の壁を撤去する必要があるためリフォーム費用がかさむ場合があります。特に引き分け戸や引き込み戸などに交換する際には、壁の撤去範囲が広くなるため費用が高額になります。

工事内容費用相場
スタンダードタイプ20万~25万円
ハイグレードタイプ22万~35万円

スタンダードタイプのドアの場合は20万~25万円前後、ハイグレードタイプでは22万~35万円ほど費用がかかります。おおむね20万円以上を相場と考えて、詳しい金額は業者に見積もりを出してもらうことをおすすめします。

リビングドアの交換費用を安く抑えるには?

リビングドアの交換リフォームでは、工事範囲やドアのグレードによって費用が高くなる場合があります。そこで少しでも費用を抑えるポイントをご紹介。なるべく費用を掛けずに交換リフォームをしたいとお考えの方は参考にしましょう。

劣化がひどくなければ修理や面材の張り替えで対応

ドアの劣化がそれほどひどくなく表面の傷や汚れが気になる程度なら、ドア自体の交換ではなく表面のシートや面材の張り替えで対応できる場合があります。張り替えに使用するのはカッティングシートやダイノックシートと呼ばれる化粧フィルム。様々な柄やカラーバリエーションがあり、本物そっくりの木目調も再現できます。

費用も5万円未満でリフォームできるので、費用をあまりかけたくないという方はもちろん、部屋の雰囲気を変えたいという方にもおすすめ。ドア枠にも同じ面材を貼ることが可能ですので、違和感なく仕上げられます。

ただし今使っているドアの傷みがひどかったり、貼ってあるシートが剥がれない場合は施工が難しくなります。そのため事前に面材の張り替えできるかを業者に確認してもらうと良いでしょう。

建具工事が得意な地元の業者へ依頼

リビングドアの交換リフォームを安くするには、もともと建具工事を専門でやっていた地元のリフォーム会社にお願いするのがおすすめです。ドアなどの部材を多く取り扱っていることから安く仕入れられますし、地元であれば交通費などの諸経費もかかりません。

また地元であれば、業者の評判やリフォームの仕上がりを知り合いなどからリサーチしやすいでしょう。なるべくなら専任のデザイナーやインテリアコーディネーターがいない業者なら、余計な人件費も抑えられます。

リフォームの目的を決めて余計な工事をしない

リビングドアの交換に限らず費用を抑えるポイントは、リフォームの目的を決めること。単にドアの見た目を新しくしたいだけなのか、バリアフリー化をしたいと考えているかでは、リフォームの方向性や工事内容が異なります。

なるべく小さなリフォームを心掛けて、その部分だけの最低限の工事で済ませるのが費用を抑えるポイント。リフォームの目的を決めるとおのずと予算の範囲も分かってくるでしょう。業者に相見積もりを取った際には、適正な相場価格かどうかをチェック出来るようになります。

カバー工法で費用を抑える

既存ドア枠の上から新しいドア枠とドアを設置するカバー工法なら、費用を掛けずにリビングドアを交換できます。既存のドア枠や周りの壁を撤去する必要がないため、安く抑えられるという訳です。

しかしカバー工法にはドアのサイズが一回り小さくなったり、床に段差ができるなどのデメリットがあります。そのようなデメリットを良く理解したうえでリフォームするようにしましょう。

リビングドアを賢く選んでお得にリフォームしよう!

リビングドアの交換リフォームにおすすめなドアは開閉方法や機能、メーカーや設置場所などを考えて上手に選びましょう。またドアの交換方法もドアだけ交換やドアとドア枠を交換、開閉方法が違うドアへの交換と3種類から選べます。

リフォーム費用を抑えたいなら表面のシートのみを張替えたりカバー工法を採用するなどの方法がおすすめ。家族が毎日集まるリビングだからこそ、見た目や使い勝手の良いドアへリフォームしましょう。