下駄箱をリフォームして収納を増設!安くする4つのコツもご紹介します

玄関にある下駄箱は家の顔であると同時に、靴などをしまう重要な収納スペースです。下駄箱の収納力や劣化にお悩みの方は、思い切ってリフォームしてみませんか?下駄箱の種類や費用相場を知って、自宅に合う下駄箱へリフォームしましょう。

リフォームの前に!自宅に合う下駄箱は5種類

下駄箱リフォームを考えている方にとって、どんな下駄箱の種類があるのかを知ることはとても大切。自宅の玄関スペースや手持ちの靴の数に応じた下駄箱を上手に選んで、下駄箱リフォームを成功させましょう。

カウンタータイプの既製品はローコスト

カウンタータイプの下駄箱は、既製品の数が最も多い種類です。それゆえ色や形のバリエーションが豊富で価格が安いのが特徴。高さは100㎝前後と低めで、玄関の広さに応じて下駄箱の幅や扉の数を選べます。

カウンタータイプの下駄箱の大きなメリットは、天板の上に物が乗せられるということ。玄関を彩る花や置物などをディスプレイできるだけでなく、カギやハンコなど玄関で必要なアイテムを使いやすく収納できます。圧迫感がなく、玄関に腰窓があっても遮らないので、太陽の光を有効に取り入れられます。

セパレートタイプはバリエーション豊富

セパレートタイプとは、カウンタータイプの下駄箱の上に吊戸棚が付けられるたっぷり収納の下駄箱のこと。またコの字型になっているタイプもあり、カウンタータイプの解放感とたっぷりの収納力の両方の魅力を備えています。戸建て住宅に多い下駄箱で既製品もあるため、カウンタータイプに次いで費用を抑えられます。

高いところにある吊戸棚には、使う頻度の低い靴やメンテナンス道具などが収納可能。コの字の縦棒に当たる長い扉の中には家族分の傘やスポーツ用品、ほうきなどの掃除用具が入れられます。玄関のスペースが限られているけど、たっぷり収納できるスペースが欲しい方におすすめです。

フロートタイプはスタイリッシュな印象に

フロートタイプとは下駄箱の足部分が床に接しておらず、宙に浮かんでいるように設置されているもの。サイズはカウンタータイプから天井まで扉があるタイプまで、収納量に応じて選べます。

こちらの大きな特徴は、何といっても床と下駄箱との間にスペースがあるということ。観葉植物を置いたり収納を増やすことも可能ですが、間接照明を付けて玄関をスタイリッシュに演出できます。また下部分が開いているということで、圧迫感を軽減できる効果もあります。

壁面収納タイプは収納力抜群

壁面収納タイプとは、壁に下駄箱が埋め込まれた形になっています。床から天井まで一面が収納になっているため大容量にもかかわらず、壁と下駄箱の扉が一直線に並んでいるので見た目がすっきりと見えます。

こちらの壁面収納タイプは大家族の靴を収納したい場合や、物が多い方におすすめ。天井まで収納になっているため多少圧迫感がありますが、扉の一面をミラーにすれば身だしなみを整える姿見にもなります。

土間収納タイプ(シューズクローク)は広さが必要

広い玄関をお持ちの方や玄関先のデッドスペースを有効活用したい方には、土間収納タイプのシューズクロークがおすすめ。こちらは下駄箱というよりも一つの部屋という造りで、玄関のたたきから靴のまま入れる廊下を通じた収納になっています。

土間収納タイプには、造りに応じて小部屋タイプとウォークスルータイプの二種類があります。それぞれの特徴はこちらです。

種類特徴
ウォークスルータイプドアを二つ取り付けて家の廊下からたたきへ抜けられるタイプ。
面積が広く取れ、収納力が高い。
小部屋タイプ玄関のたたきから入るドアが一つの小部屋タイプ。
通路スペースが必要となる。

普通の下駄箱と違い床にも様々な物を置けるので、子供の自転車やベビーカー、キャンプ用品などを収納可能。このような土間収納を造る場合には、あらかじめ収納したいもののサイズを測っておくことをおすすめします。

実際に収納したいもののサイズ+50㎝の幅を確保するように設計すると使いやすくなります。ベビーカーなど大き目サイズのものをしまう予定なら、幅2m×奥行2mの広さがあれば問題ありません。もし玄関スペースの余裕がなければ1.5m四方のサイズでもOKです。

下駄箱リフォームの価格相場を徹底解説!

では実際に下駄箱をリフォームする場合の費用相場を見ていきましょう。下駄箱のリフォームでは予算と玄関のスペースに応じた工事を検討してください。

鏡を下駄箱に設置するだけなら1~2万円

既存の下駄箱はそのままに扉部分に鏡を設置して使いやすくするリフォームは、予算が2万円あればできます。高さのある下駄箱の扉一面を鏡にすることで姿見として使えるだけでなく、狭い玄関を広く見せてくれる効果もあるのでおすすめです。鏡設置工事の内訳はこちらです。

工事内容費用相場
鏡本体価格5,000円~10,000円
鏡取付工事10,000円~15,000円

扉のみを交換する費用は5万円前後

古くなった下駄箱の扉部分のみを交換する場合は、部材のグレードにもよりますが一枚当たり1万円前後が相場です。扉の価格にプラスして取付工賃を追加すると全部で5万円前後で仕上がります。

工事内容費用相場
扉価格(1枚当たり)10,000円~
施工費20,000円~

もし安く抑えたいなら下駄箱の扉をDIYで作成したり、ダイノックシートなどを表面に貼ってはいかがでしょうか?材料と道具代のみなので、かなり費用を抑えられるはずです。

カウンタータイプの既製品設置は5万円以上

既存の下駄箱を撤去して、新しく既製品のカウンタータイプの下駄箱へリフォームする場合の内訳はこちらです。

工事内容費用相場
下駄箱本体価格20,000円~30,000円
既存下駄箱撤去・設置工事20,000円~30,000円

下駄箱本体の価格は商品のグレードやサイズによって変動します。家具店などで安い既製品を探して、撤去した下駄箱は自分でごみ処理センターなどに持ち込めればさらに費用が抑えられます。

セパレートタイプの既製品は10万円前後

セパレートタイプの下駄箱の費用相場は10万円前後です。こちらも下駄箱本体の価格が費用に大きく関わってきます。

工事内容費用相場
下駄箱本体価格40,000円~80,000円
既存下駄箱撤去・設置工事20,000円~30,000円

ただし現状の下駄箱がカウンタータイプのお宅は、天井までの高い下駄箱に変えるだけで収納力が大幅にアップします。靴の収納にお困りの方は、下駄箱のサイズを大きくすることから検討してみてはいかがでしょうか。

シューズクローク新設は30万円以上

既存の下駄箱を取り払い玄関のたたきに新しくシューズクロークを設ける工事は、壁の造作やドアの設置が必要となるため30万円以上かかる場合があります。

工事内容費用相場
棚造作工事30,000円~80,000円
床拡張工事80,000円~100,000円
既存下駄箱撤去20,000円~
新規ドア設置工事50,000円~80,000円

土間収納の中でも小部屋タイプは間取りの変更箇所が少なく、スペース当たりの収納量を格段に増やせます。また半畳程度の広さでも収納として機能するので、比較的造りやすいのがメリットです。

ウォークスルークローゼットの新設には50万円~

家の中からと玄関のたたき両方から出入りできる、ウォークスルータイプの新設工事には50万円以上の費用が必要です。

工事内容費用相場
床拡張工事100,000円~250,000円
棚造作・建具工事100,000円~150,000円
床張り・クロス貼工事80,000円~180,000円
既存下駄箱撤去工事20,000円~

たたき部分のスペース確保の他に、家の中とをつなぐ工事やドアの取付工事が必要となるため下駄箱リフォームの中では大規模な工事となります。

下駄箱リフォームをする際の注意点とは?

実際に下駄箱リフォームをするにあたって注意すべきポイントはあるのでしょうか?下駄箱リフォームを成功させるために、これからご紹介することに気を付けましょう。

手持ちの靴の種類に合った下駄箱を選ぶ

女性が多いお宅ではロングブーツからハイヒールなど、靴の種類や数が多くなりがちです。そこで収納したい靴の数や形に合った下駄箱を選ぶようにしましょう。

例えば長いブーツでも収納できる可動棚がたくさんある下駄箱にする、ハイヒールをたくさん入れられる斜め収納がある下駄箱を選ぶなど。またこれから靴が増えることを予測して、ある程度収納力に余裕のある下駄箱を選ぶことも下駄箱リフォームを成功させるポイントになります。

出来れば靴以外の物も収納したい

玄関には靴以外にも傘や長靴、レインコートなど普段使わないけどいざという時にすぐ取り出したいものがあります。そこでこれらをスッキリと収納出来る下駄箱を選ぶようにしましょう。

収納を成功させる秘訣は「使う場所に、使う物を置く」ということ。玄関で必要なものはなるべく一か所に集めて収納するのがポイントです。

ただし同じものが複数ある、ほとんど使っていない物が多いという時は、このリフォームの機会に処分するのも玄関収納を成功させる方法です。

大容量にこだわりすぎると玄関が狭くなる

とにかく収納力を上げたいと大容量の下駄箱を求めすぎると、玄関スペースが狭くなり玄関が使いにくくなってしまいます。大きな下駄箱を設置したばかりに出入りが不便になってしまったり、窓をつぶしたために玄関が暗くなるということも考えられます。

そこで大容量ばかりにこだわりすぎず、適度な収納力と機能を備えた下駄箱をチョイスするのが下駄箱リフォームを成功させる秘訣です。

下駄箱リフォームをなるべく安くするコツをご紹介

下駄箱リフォームになるべくお金を掛けたくない!という方も多いのではないでしょうか?そこでいくつかのコツを参考にして、下駄箱リフォームをお得にしましょう。

既存の下駄箱や既製品を上手に取り入れる

今置いてある下駄箱を再利用すれば、下駄箱本体の価格を大きく抑えられます。扉が古びている場合は扉だけを交換したり、木目シートを貼るだけでも玄関のイメージが変わります。

また10万円前後するオーダーメイド商品よりは、数万円~の既製品を取り入れた方が費用を安くできます。今はインターネットでも様々な商品が見られます。下駄箱本体を自分で手配して取り付けのみを業者に依頼する「施主支給」は、かなり安くリフォームできますので、検討してみてはいかがでしょうか?

下駄箱のオプションは最低限度に

下駄箱のオプションを最低限度にすることで、リフォーム費用を抑えるという方法も。下駄箱の中にはオプションとして鏡が取り付けられたり、取っ手を選べる種類があります。そこでオプションを次々と追加してしまうと、あっという間に数万プラスされます。

この際だからと色々追加したくなりますが、費用を抑えるには基本仕様の下駄箱を選ぶということが大切になることを覚えておきましょう。

家具工事よりは大工工事が安くなる

下駄箱リフォームを安くするには、家具工事よりも大工工事がおすすめです。下駄箱のような造り付け家具には、家具専用の職人が家具工場で製作する「家具工事」と現場の大工が造作する「大工工事」の二種類があります。

専用の設備を備えた家具工場で製作される下駄箱は、豊富な種類の材料の中から選べ、引き出しなどの精度が高い仕上がりとなります。一方の大工工事で作られる下駄箱は、現場での限られた道具で作らなければならないため見た目や精度では家具工事に劣ります。

しかしながら現場の壁や天井のサイズにピッタリ合わせたサイズで作れ、家具工事に比べて安く仕上がるのがメリットです。仕上がりより価格の安さを取るなら、大工工事で下駄箱リフォームをすることをおすすめします。

相見積もりを取って安い業者を探す

リフォーム工事を依頼する場合は、複数の業者から相見積もりを取るとリフォーム費用を抑えられます。相見積もりは安い業者を見つけるだけでなく、工事内容や相場を知れるというメリットも。

この場合、価格だけを見るのではなく工事内訳を分かりやすく表示してくれるか?見積もり内容の説明は丁寧か?など業者の対応もチェックしましょう。あなたと相性の良い業者を探すきっかけにもなりますので、相見積もりは必ず取るようにしましょう。

靴の種類や量を考えてスペースに応じた下駄箱にリフォームしよう!

下駄箱リフォームを成功させるには玄関のスペースを考えて、手持ちの靴や収納したいものの数に応じた下駄箱を選ぶことが第一です。同時に下駄箱リフォームが得意な業者を2~3件探し、相見積りを取って自分の理想を形にしてくれそうな業者を選定することをおすすめします。

玄関は家族以外の人が一番多く来る場所でもあります。家の顔としてふさわしいように、下駄箱リフォームを成功させてすっきりと片付いた玄関にしましょう。