最近のライフスタイルの変化により、和室を洋室へリフォームするお宅が増加しています。特に畳の床をフローリングに変えるだけで、一気に洋室らしくなります。今回は賃貸物件や自分でも簡単にフローリングにリフォームできる方法を解説していきます。
和室をフローリングにするには?主な3つの方法

畳をフローリングにリフォームする方法は主に3つ。プロに依頼した方がいいであろう難しい方法から、女性一人でもできる簡単な方法までご紹介していきます。
畳を剥がしてフローリングを張る
畳を全て撤去して下地をチェックし、断熱材を入れるなどで高さ調整した後にフローリングを一枚ずつ張っていく方法です。特に自然派志向の方に人気の無垢フローリングへ張り替えをする時には畳を撤去して張り替えるという、こちらの方法になります。
畳を剥がしてフローリングに張り替える場合にメリットは以下の通りとなります。
- フローリングの種類を選ばず貼り替えらえれる
- 床の高さ調整が可能なので段差を作らず扉の開け閉めに支障がない
- 張り替えの際に断熱材・床暖房システムを施工することができる
- 湿気がこもるなどの畳に関するトラブルが起きない
- 下地をチェックでき、補修や交換も可能
このようにメリットばかりに思えるのですが、デメリットもあります。
- DIYだと作業に手間がかかり後のトラブルが起こることも
- プロに頼んだ場合は費用がかかる
畳を撤去してフローリングに張り替える場合のデメリットは、DIYでしようとすると手間がかかるということ。費用だけを考えるとDIYの方がずいぶん安く済むのですが、必要な道具を揃えたり材料を採寸する作業が必要になります。
また下地が傷んでいるなどのトラブルが起こると、工事を途中でストップする羽目に。無事に作業を終えたとしても施工後に床鳴りや床の沈み込みなどの施工不良の原因ともなります。そのため自分の腕に自信がありどうしてもDIYでしたい!という方以外は業者に依頼した方が無難です。
畳の上からフローリングを敷く
今ある畳の上から直接フローリング材を張っていく方法があります。作業は畳を撤去するよりよほど簡単で、釘や接着剤などを使わないためDIYでも問題なく作業ができます。実際の作業はフローリングを「張る」というよりも「置く」という表現に近いと言えます。
メリットは手軽に費用を掛けずにフローリング張りへリフォームできること。ただし畳は湿気を含んでいる場合があるので、湿気対策をきちんとしないと中の畳にカビが生えるなどの不具合が発生してしまいます。
また畳を剥がさずにフローリングを張るということでどうしても床にデコボコした部分が出てきてしまいます。下地調整シートなどを施工しないと歩行時に床がフカフカしてしまったり、カタつきが出る場合も。畳の上からフローリング材を敷く時には、湿気対策と下地調整をキチンと行いましょう。
畳の上からフローリング風素材を敷く
畳の上からウッドカーペットやフローリング柄のクッションフロアを敷くという方法もおすすめ。ウッドカーペットとはフローリング材を部屋の大きさに合うようにつなげ、カーペットのようにロール状に丸めて持ち運びできる床材です。「フローリングカーペット」とも呼ばれ、あらかじめ畳数に応じた既製品や部屋の形に合うようにオーダーできる商品もあります。
そしてクッションフロアとは、まるで本物のフローリングのような木目が表面に印刷された塩化ビニル製の床材です。こちらもカーペット状になっており、くるくると広げて部屋の床に敷き詰めていきます。
クッションフロアの特徴として防水性が高く歩くとクッション性がある点が挙げられます。ハサミやカッターで切り取れるので、複雑な形の部屋でもDIYでカットできます。ただ質感は本物の木材を使用していないため、若干チープな印象があります。
フローリング・フローリング風素材の特徴や選び方

畳敷きの和室をフローリングにする方法は3種類あるとご紹介しましたが、使用するフローリングやフローリング風床材について詳しく見ていきましょう。
フローリングは無垢・複合の二種類
多くの家に取り入れられているフローリングには「無垢フローリング」と「複合フローリング」の二種類があることをご存知でしたか?それぞれのメリットやデメリットを参考に、自宅に合ったフローリングを選びましょう。
無垢フローリングの特徴
無垢フローリングとは名前の通り天然の木材をフローリングとして使えるように切り出した一層構造の床材です。無垢フローリング主な特徴はこちらです。
メリット | デメリット |
・天然の木が持つぬくもりや香りが感じられる ・化学物質を使っていないため子供やペットがいても安心 ・足で歩いた感じが柔らかい ・吸湿・放湿などの調湿作用がある ・熱伝導率が低いため冬でも温かさを感じる | ・複合フローリングに比べて価格が高め ・膨張したり反ることがある ・定期的なメンテナンスが必要 ・汚れや傷が付きやすい |
無垢フローリングのメリットは何といっても、そのままの木を使用した風合いと温かみを感じられる手触りです。価格は複合フローリングに比べて高めですが、木の種類によって異なる色や木目が楽しめます。
また部屋の湿気を吸ったり放出してくれるというありがたい特徴のもう一つの側面として、膨張したり反ることもあります。ただし複合フローリングよりも汚れやすいため定期的なメンテナンスが必要という点も忘れてはいけません。
複合フローリングの特徴
複合フローリングとは、基板となる一枚板やベニヤの表面に薄い板や化粧シートなどの化粧材を張って仕上げたフローリングのこと。化粧材には塗装やプリントなどの加工を施した種類もあります。
メリット | デメリット |
・色の種類や柄のバリエーションが豊富 ・遮音性能や防汚機能などが備わっている ・比較的安価で施工できる ・傷や汚れに強い ・反り・膨張・収縮が起こりにくい ・床暖房でも施工が可能 | ・自然の風合いが感じられない ・踏み心地が硬い |
耐水性が高く、汚れても掃除しやすいのでキッチンや洗面所にもおすすめ。最近では「キャスターに強い」などの機能性に優れた商品も出回っています。一般的に無垢フローリングより価格は安いですが、高機能の商品では価格が高くなる傾向があります。
木の種類によってフローリングの質感が異なる
先ほども少し触れましたが、使っている木の種類によって見た目の色や木目、耐久性などが異なります。こちらは主にフローリングで使用されている木の種類とその特徴です。
木の種類 | 特徴 |
オーク | 明るい色目のナラ科のフローリング。 耐水性や耐久性に優れ、塗装次第で雰囲気を変えられる。 |
楢(ナラ) | どんなテイストの部屋にも合わせやすく人気の高い素材。 |
タモ | 木目がはっきり出るのが特徴で、カントリー風におすすめ。 耐久性に優れたフローリング材の一つ。 |
クルミ | 木の素材感を感じられるナチュラルなフローリング材。 |
ヒノキ | 日本の樹木の最高峰として、香りも楽しめるフローリング材。 明るめの色調で女性人気も高い。 |
ウォールナット | 濃いめの色は高級感を感じられ、アジアンテイストの部屋におすすめ。 |
ローズウッド | 高級感と耐久性を併せ持つフローリング材で比較的高額。 |
一般的に節目はない方が見た目が良いため価格は上がります。木の種類による木目の出方の他にも、製材方法による「板目」と「柾目」でも模様が変わってきます。
フローリング風素材は敷くだけで簡単
次に畳の上から敷くだけでフローリング風になる床材を二種類ご紹介していきます。ホームセンターなどでも手軽に手に入るので、その日のうちにフローリングにできるメリットがあります。
ウッドカーペット
本物のフローリングのような雰囲気を手軽に味わいたいなら、ウッドカーペットがおすすめ。約7㎝幅の木材を横方向につなげてタイルのように張っていく商品や、部屋の大きさに合わせて敷き詰めるカーペットタイプがあります。
費用の相場は12,000円~30,000円程と、畳を撤去して張り替えるリフォームよりもはるかに安く済みます。また使わない時は丸めて置いておけるのも大きなメリットです。
ただし畳の部屋にウッドカーペットを長時間敷きっぱなしにすることはなるべく避けましょう。湿気が中にこもってカビやダニが発生して、衛生面でも良くありません。どうしても長時間使用したい場合は、調湿シートなどを間に挟み込むなどの対処が必要です。
クッションフロア
掃除しやすくクッション性が高いクッションフロアは、子供やペットのいるご家庭におすすめです。手軽に費用を掛けずにフローリング風にリフォームでき、耐水性が高いので水をこぼしたり汚れても、サッとお手入れが可能です。
またクッションフロアは1.8mm~2.2mmと厚みがあり、足に負担がかからないのも大きなポイント。この厚みゆえ遮音性も備えており、子供が走り回ったり生活音が気になる方でも、クッションフロアを敷くことで階下にひびかない効果があるのでおすすめ。
ただしクッション性が高い分、重い家具などを乗せっぱなしにしておくと跡が付いて取れなくなります。さらに切り傷に弱く劣化が早いのもデメリットの一つです。
和室にフローリングを張る時の注意点とは?

実際に和室にフローリングを張る場合には、いくつか注意しなければいけないポイントがあります。リフォームに失敗しないためにも、これからご紹介する内容に気を付けましょう。
湿気や冷え対策を忘れずに
畳をフローリングにする場合には、冷え対策や湿気対策を忘れずにしましょう。畳の床をフローリングに張り替えると、思った以上に冬場の足元が寒く感じます。フローリングは畳のように空気を内部に取り込めないため、外気にすぐ左右されてしまうからです。
そこで有効なのは断熱材や床下暖房です。フローリングにリフォームする際に床下に断熱材を敷き詰めたり、床下暖房を設置することで冬場の足の冷えを解消できます。複合フローリングであれば床下暖房に対応した種類が多いため、様々な色やデザインから選べるでしょう。
次に湿気対策についてですが、通気性の良い畳から複合フローリングにリフォームすると調湿機能がなくなるため、室内が湿っぽくなったり窓に結露が発生することがあります。これを解消するには次のような対策を施しましょう。
- 湿気の多い部屋には調湿機能の高い無垢フローリングを張る
- 畳敷きの時よりも換気を頻繁にする
- 除湿器を部屋に設置する
さらに畳の上からクッションフロアやウッドカーペットを敷く時には、こもった湿気でカビなどが発生しないようにこのような方法を取ってください。
- こまめに畳を露出させてカビ掃除をする
- 畳との間に除湿シートを敷き詰める
マンションでは規約に応じた防音基準で
マンションでは管理規約に応じた防音基準のフローリングを選びましょう。周りの住宅と壁や天井、床一枚を隔てているマンションでは、足音や物音が戸建て住宅よりも周りに響きやすくなっています。特に厚みが40~50mmある畳から、12mmほどのフローリングに張り替えると防音性が大きく下がります。
そこでマンションでは防音性が高い床材を使用する「防音規定」や、使うフローリングの「遮音等級」が管理規約で定められています。遮音等級とは遮音性を示す「L値」で示され、この数値が低ければ低いほど遮音性が高いということになります。最近のマンションではこのL値が、40~45のグレードのフローリングを使用することが求められています。
この遮音等級が当てはまるのは主に複合フローリングです。複合フローリングには遮音機能の付いた商品や、マンション用に開発されたものがあります。
しかし自然な風合いが人気な無垢フローリングは、残念なことに防音性が認められていません。もしどうしてもマンションの床に無垢フローリングを使いたいのであれば、ゴム製の防音材を下に敷くなどの防音対策工事を追加で施す必要があり、選ぶ床材によっては工事費用が倍程度になることもありますのでご注意ください。
賃貸物件には敷くだけのフローリング風がおすすめ
賃貸に住んでいる方で、古い床が気になる方や新築の床を傷つけたら困る…という方にはクッションフロアやウッドカーペットがおすすめ。既存の床を隠しながら好きなデザインに模様替えでき、引っ越すときも剥がすだけで原状回復できます。
ただし既存の床の上にフロアタイルやウッドカーペットを敷いた場合、床の高さが少し高くなってしまいます。場合によってはドアの開閉がきつくなったり、こすれることもありますので、ご注意ください。
壁や建具のリフォームも必要
畳をフローリングにリフォームすると今度は和室の壁や建具が気になってしまいます。部屋全体を洋室にするには、押入れをクローゼットにしたり襖をドアに変更するなどのリフォームを追加でしたくなることも。
そのため和室を洋室にする場合は、どこまでの範囲を洋室へ変えるのか決める必要があります。予算と相談しながら床だけをフローリングにするのか、壁や建具も洋風にするのか、押し入れや天井まで部屋全体をリフォームするかを検討してから工事に入りましょう。
業者に依頼する際の費用相場は?

ここでは畳からフローリングへのリフォームを業者に依頼する場合の費用相場や工事日数について見ていきましょう。
畳をフローリングにする場合
畳を撤去してフローリングを張り替える場合、部屋の広さや使うフローリング材の種類によって費用が変わります。こちらは部屋の大きさと複合・無垢フローリングそれぞれに応じたフローリング本体の価格相場です。
部屋の広さ/種類 | 複合フローリング | 無垢フローリング |
4.5畳 | 8万~10万円 | 10万~13万円 |
6畳 | 16万~18万円 | 23万~26万円 |
8畳 | 20万~22万円 | 28万~32万円 |
複合フローリングは4.5畳で8万から10万円、8畳では20万~22万円ほどとなります。無垢フローリングはそれよりも高くて4.5畳で10万~13万円、8畳で28万~32万円が相場。
次にフローリング本体に施工費を加えた全体の費用相場を見ていきましょう。こちらは戸建て住宅とマンションとで価格が変わります。マンションでは先に解説した通り、防音規定があるため定められた遮音等級のフローリングを使用しなければならないためです。
物件タイプ | 部屋の大きさ | 費用相場 |
戸建て住宅 | 4.5畳 6畳 8畳 | 17万~21万円 22万~27万円 30万~36万円 |
マンション | 4.5畳 6畳 8畳 | 18万~22万円 24万~29万円 31万~38万円 |
一般的な6畳の部屋をフローリングに変える場合、戸建て住宅では22万~27万円が相場ですが、マンションでは24万~29万円程となります。工事日数は3日~1週間以内です。
和室全体をリフォームする場合
和室全体をリフォームするには、次のような工事内容となります。ただし下地の劣化状況や使う部材の質、工事内容によっては費用が追加でかかることがあります。
工事内容 | 費用相場 |
壁・天井の壁紙貼り替え(6~8畳) | 10万~20万円 |
押入れをクローゼットに変更 | 8万~25万円 |
襖を洋室用建具にリフォーム | 3万~15万円 |
和室全体を洋室に変更(6~8畳) | 25万~100万円 |
壁や天井の壁紙貼り替えリフォームは6畳から8畳の部屋で10万~20万円が相場、押入れをクローゼットに変更する工事では25万円前後かかります。さらに和室全体を洋室に変更するには25万~100万円が平均の費用となります。
マンションの和室を洋室にリフォームする場合は、戸建て住宅よりも壁の工事が簡単なため全体でも60万円前後でリフォームできる可能性があります。工事の総額や日数について詳しくは、現場調査の際に業者にお問い合わせください。
和室にフローリングは自分で張れる?DIY方法をご紹介
和室の畳をフローリングに張り替えるには、業者に頼むとそれなりに費用がかかることが分かりました。なるべく費用をかけずにリフォームするには、DIYも一つの方法です。そこでDIYで張り替える場合に必要な道具や手順について解説していきます。
フローリングDIYに必要な道具・材料
フローリング張り替えに必要な道具は、ホームセンターなどで揃えられます。必ず使う工具とその費用相場をご紹介していきます。
工具名 | 用途 | 費用相場 |
丸ノコ | フローリングの切断 | 10,000円~20,000円 |
電動ドライバー | ネジ締め | 3,000円~10,000円 |
ハンマー | 釘打ち | 1,000円~3,000円 |
木製ハンマー | フローリングのはめ込み | 700円~1,000円 |
差し金 | 長さ計測・しるし付け | 500円~2,500円 |
カッター | フローリング材の微調整 | 500円~1,000円 |
ポンチ | 釘の打ち込み | 500円~1,000円 |
メジャー | 長さ計測 | 1,000円~2,000円 |
DIYで必要な道具をすべてそろえると21,000円~46,500円ほどになります。このようなDIY用品はこだわろうと思うといくらでも高額なものがあるので、あくまでも目安として考えてください。
次にフローリング材などの材料の相場を見ていきます。こちらは8畳の床をフローリングに張り替える場合の材料費です。
材料名 | 用途 | 費用相場 |
断熱材 | 保温と下地の高さ調節 | 8,000円~10,000円 |
ベニヤ板 | フローリング下地 | 12,000円~15,000円 |
フローリング材 | フローリング本体 | 10,000円~60,000円 |
隠し釘 | フローリングの固定 | 1000円~2,000円 |
フロア釘 | フローリングの固定 | 1,000円~2,000円 |
ドライバー用木ネジ | フローリングの固定 | 1,000円~2,000 |
上記のような材料を揃えるとすると、33,000円~93,000ほどかかります。ただしフローリングを無垢フローリングにすると費用は高くなりますので、主な材料であるフローリングの選び方がポイントになるでしょう。
DIYで張り替える際の手順
ではDIYでフローリングを張り替える場合の手順を簡単にご紹介していきます。フローリングは下のような順で張り替えていきます。
- 壁や周囲を養生する
- 既存の畳を剥がす
- 下地を掃除し、部屋の広さやフローリングの厚みを採寸
- 断熱材を敷き詰めてベニヤ板で下地を作る
- フローリング材を必要な大きさに切断する
- 1列目から順にフローリングを張っていく
- 最終列を張る前に仮置きして収まり具合を確認
- 最終列のフローリングへ隠し釘を打って完成
上記の手順の他には、剥がした畳の処分なども自分で行うことになります。
自分でフローリングを張る場合の注意点
道具や材料を買いそろえていざ作業に取り掛かってみたら、予想外の作業が発生してしまって自分ではどうしようもなくなってしまうことがあります。結局プロに依頼するということにならないためには、あらかじめDIYでフローリングを張る場合の注意点を覚えておきましょう。
下地が予想以上に傷んでいる場合
いざ畳を剥がしていたら下地が腐っていたり、一部が破損している場合があります。新しいフローリング材を張る前には必ず下地の補修や交換工事を行わなければなりません。
実はこれが新築工事よりもリフォーム工事が難しいと言われる理由の一つ。見た目では分からない劣化が進んでいる場合があるので、その後の不具合が無いように臨機応変に補修などをその場ですることになります。
もちろんDIYでもそれは同じこと。特に傷んだ下地はそのままにしておくと、家の構造材に悪影響を及ぼしかねません。長く住み続けるには、適切な下地の補修が必要となります。
フローリング材の採寸や切断の難しさ
フローリング材を実際に床に張る前には部屋のサイズを採寸して、フローリング材を適切な長さにカットする作業が発生します。これをいい加減に行うと次のような症状が発生することになります。
- 床が浮いた感じがする
- 貼り替え前よりも軋み音がひどい
- 床が斜めに傾いている
特に形が特殊な部屋の場合はさらに採寸やフローリング材のカットにコツが必要となります。また床を水平に張るには、綿密な高さ調節もしなければなりません。フローリングをきれいに仕上げるには、このような技術が不可欠です。
隣り合う床との段差解消
床材の変更工事では隣り合う部屋や廊下の床との段差を解消する作業が発生します。通常、畳よりもかなり薄いフローリング材を張り替えるには、断熱材などを使用して高さ調節を行います。
古い住宅の和室には畳の下に断熱材が入っていない場合が多々あります。そこで畳よりも冷えやすいフローリングへ張り替える際には、根太と根太の間に断熱材を詰め込むのが一般的。このような床断熱工事にはいくつかの施工上の注意点があります。
- 床材と断熱材の間は隙間ができないように施工する
- グラスウールなどを使用する際には防湿対策が必要
- 気密性を高めるために隙間なく詰め込む
床下断熱工事は断熱工事の中でもかなり難易度が高い工事となります。隙間が少しでもできてしまうと、思ったような断熱効果が得られない場合がありますのでご注意ください。
和室をフローリングにするには業者に依頼
和室をフローリングにするには、畳を剥がしてフローリングを張る方法から畳の上からフローリング材やフローリング風床材を敷くという方法があります。畳の上から敷く方法は賃貸物件でも気軽にできて費用が抑えられますが、湿気対策をキチンとする必要があります。
一方の畳を剥がす方法はDIYでもできないことはありませんが、ご紹介してきたような注意点があるため素人の方が気軽にできるようなリフォームではないことを覚えておきましょう。
またマンションでは使用できるフローリング材の遮音等級が決まっています。無垢フローリングは季節に応じて膨張することを考えた施工方法を取らなければなりません。
このことからも畳からフローリングを張り替える工事はリフォーム業者へ依頼することをおすすめします。和室をフローリングにして新たな部屋へ生まれ変わらせるためには、床工事の実績が豊富な業者へ相談しましょう。